Microsoftは米国時間7月18日、Windows用ユーティリティプログラムを開発している小規模なメーカー、Winternals Software(本社:テキサス州オースティン)を買収したと発表した。Microsoftは、今回の買収により、OS開発チームの要となる優秀な技術者を獲得できると期待している。
Winternals Softwareの買収条件は明らかにされていない。Winternals Softwareは、「Sysinternals」というサイトで、無償でダウンロードできるソフトウェアツールの提供もしている。
買収にあたり、MicrosoftはWinternals Softwareの創立者の1人であるMark Russinovich氏を「テクニカルフェロー」に任命している。
「しばらく前からMarkに目をつけていた。MarkとBryce(Winternals Softwareのもう1人の創立者Cogswell氏)がシステムリカバリとデータ保護の分野で成し遂げたことを見れば、2人が今後のバージョンのWindowsにもたらす、思考と技術の深さがわかる。当社に今いる強力な人材に、彼らのカーネルに関する深い専門知識が加わることにより、クライアントとサーバの両方の分野で、Windowsの質と機能のレベルを向上させ続けるために必要な力を確保しやすくなるはずだ」と、Microsoftの共同プレジデントであるJim Allchin氏は声明の中で語った。
買収に伴い、MicrosoftはWinternals Softwareの無料ツールやSysinternalsコミュニティーウェブサイト、いくつかの法人向け有料ソフトウェア製品を手に入れる。だが、Microsoftが買収を行った主な目的は、Winternals Softwareの2人の創立者を会社に迎え入れることだったようだ。
「優秀な人材を確保するため、というのは間違いない。Markは、Windowsの内部に関する知識の深さでは、世界で5本か10本の指に入る人物だ」と、Microsoftプラットフォーム&サービス部門のアーキテクトであるJason Garms氏は、18日に行った電話インタビューの中で語った。
Garms氏によれば、Russinovich氏は、テクニカルフェローとしてWindowsのカーネル開発の支援に力を注ぐことになっているという。テクニカルフェローはMicrosoftで働く技術者として最高の地位で、同社でこの肩書きを持つ社員は二十数人しかいない。Cogswell氏は、Windowsコンポーネントプラットフォームチームのソフトウェアアーキテクトに就任する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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