総務省は7月18日、モバイルビジネスにおける市場規模の調査結果を公表した。調査対象は、携帯電話インターネットでモバイルビジネス展開する事業者3463社(公式サイト数で1万1743サイト)で、広告およびプロモーションは対象外になる。
2005年、全体の規模であるモバイルビジネス市場は7224億円になった。2002年の2986億円から約2.4倍、2004年の5196億円と比べても36%増(2028億円増)と大きく増加した。
特に、顕著な伸びを示したのが、モバイルコマース市場だ。前年比57%増の4074億円になっている。もともとこの分野では、チケットや旅行宿泊予約などのサービス系の利用率が高く、毎年トップを維持しているが、伸び率は前年比39%の1646億円にとどまった。一方で、2位につけた通販などの物販系が1542億円となり、前年比59%増と大きく利用率を伸ばして、差を縮めてきている。そして、今回、大きく目を惹くのが、証券取引、オークション、公営競技などのトランザクション系だ。市場規模は886億円と、他のコマースに比べ小さいながらも、前年比100%増の445億円となっている。
また、モバイルコンテンツ市場は前年比21%増の3150億円。このうち最も大きな割合を占めるのは着信メロディ系の1048億円で、市場を大きくリードするが、売り上げは前年比10%減の119億円となった。一方、着うた系は562億円と着信メロディ系の半分強の売り上げだが、前年比179%増の361億円の急激に伸びている。このほかモバイルゲームは前年比43%増の589億円になった。
総務省の「通信利用動向調査」によると、携帯インターネット利用人口も前年比18.8%増の6923万人になっている。端末の高機能化および通信の高速化、通信料金体系の変化などを背景に、サービスの進化やユーザーのニーズの変化が進み、急速にモバイルビジネス市場が拡大していることがうかがえる。
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