携帯電話の所有者が世界的に増加し、無線サービスを利用する35歳以上のユーザーが増えたことにより、携帯電話からのインターネット閲覧が増加していることが新たに報告された。
Ipsos Insightによる2005年度版「The Face of the Web」報告書は、携帯電話の所有者の増加、コアユーザーによる携帯電話からのネットサーフィンの増加、そして35歳以上の成人による無線モバイル技術の利用の増加などが顕著であることを示している。
日本、韓国、中国の都市部において90%の世帯が携帯電話を所有しており、西欧では80%、カナダでは60%となっている。米国では4世帯のうち3世帯が携帯電話を所有していた。
2005年では、携帯電話所有者の28%が携帯電話でインターネットを閲覧しており、2004年の25%から増加している。注目すべきは、若年層のユーザーとともに35歳以上の成人ユーザーがこの伸びを牽引していることだ。
「より年齢の高いこのようなグループは実際、携帯電話をよく研究し始めており、その便利さを享受している。彼らは単なる電話機能よりも、テキストメッセージや電子メールあるいはインターネット閲覧といった機能を利用するために携帯電話を使っていることがわれわれの調査で明らかになった」とIpsos InsightのシニアリサーチマネージャーAdam Wright氏がCNET News.comに述べた。
携帯電話を所有する世帯に属する35〜54歳の成人の27%が携帯電話でインターネットを閲覧したことがあると回答している。Wright氏によると、2004年では21%に過ぎなかった。また55歳以上で携帯電話からネット閲覧をしたことがあるのは12%だった。
通常、シニア層は消費者として高い購買力を持っているため、それらの統計データは「Mコマース(Eコマースの携帯電話版)」にとって重要な意味を持っている。またシニア層は最大の伸び率を示した。
18〜34歳の携帯電話所有者は、依然としてネット閲覧の最大ユーザー層であるが、36%から増加していない。
国別では、無線デバイスからのネット閲覧に関してフランスと米国が最大の増加を示しており、それに日本が続いている。日本では携帯電話所有者10人のうち4人がネットを閲覧しており、2003年に比べて倍になっている。
同報告書では、携帯電話使用とインターネットの相関関係の調査結果も明らかにしている。12の世界市場のうち10の市場で調査したところ、過去30日間でインターネットにアクセスした人の90%が携帯電話を所有していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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