一部のユーザーが、他人が所有するコンテンツをアップロードしてしまうという問題も存在する。
NBC Universalは2月に、同社の人気番組「Saturday Night Live」で放送された「Lazy Sunday」の映像がYouTubeのサイト上で公開されているとして、YouTubeに同クリップの削除を要請した。YouTubeはNBCの要請に応じ、それ以来、YouTubeとNBCの関係は大幅に改善した。両社は今週、NBCが「Saturday Night Live」や「The Tonight Show with Jay Leno」などの番組の宣伝用クリップをYouTube上に掲載するという内容の契約を結んだと発表した。
しかしMartin氏は、それはYouTubeのファンが望んでいることではないと指摘する。同氏はレポートの中で、ファンが欲しがっているのは、NBCが選んだ宣伝用のクリップではなく、Saturday Night Liveの最も愉快かつ最新のクリップだと述べている。しかし、NBCの最高マーケティング責任者(CMO)のJohn Miller氏によると、問題はそのようなSNLのクリップ映像はすでにiTunes上で無料で提供されている点だという。またケーブルテレビ会社のE! EntertainmentもSNLのクリップ映像の放映権を持っている。YouTube上でSNLのクリップ映像を無料公開することは、全ての人にとって最大の利益になるわけではないとMiller氏は語る。
Martin氏はレポートの中で、YouTubeと同社の競合企業は将来、著作権問題に悩まされることになるだろうと指摘している。
同氏は、YouTubeが将来直面する困難をNapsterが無料のファイル共有システムから有料会員制サービスへの転換を図ろうとした際に直面した困難になぞらえている。
「1990年代末に、Napsterはカルト的な地位を確立したが、合法ビジネスへの転換を図ろうとした途端にファンに見捨てられた」(Martin氏)
一部のエンターテインメントサイトにとって、メジャーになることは、こうしたサイトに魅力を感じている視聴者を失うことを意味した。
Martin氏はレポートの中で、「いずれパラダイムが変化し、視聴者は自分が利用する無料映像サイトを支援するために広告を受け入れるだろう」としながらも、「しかし、YouTubeが改革を行う短期間の間に視聴者の意識が変化する可能性は低い」としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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