インターネットを利用してテレビ番組を配信するAkimbo Systemsは米国時間6月26日、Cisco SystemsおよびAT&Tから出資を受けたことを発表した。
今回の出資は、Akimboへの1550万ドルに上る第3資金調達ラウンドの一部である。Akimboは、セットトップボックス「Akimbo Player」にダウンロードする番組のビデオオンデマンドサービスを提供している。今回の投資により、AT&TおよびCiscoはインターネットプロトコルを介したテレビ番組の配信サービス市場への進出を強化することになる。
AkimboはAT&Tの番組サービス「Homezone」と提携し、今夏後半からサービスを提供する予定だ。一方Ciscoは、家庭向けワイヤレスネットワーク機器メーカーLinksysの買収、そしてケーブルセットボックスメーカーのScientific-Atlantaを70億ドルで買収するなど、テレビサービス市場に積極的に参入してきた。
AT&TのHomezoneサービスの加入者は、同社の統合セットトップボックからAT&T Yahoo提供のブロードバンドを利用してビデオ番組や映画にアクセスでき、また衛星サービス「AT&T-DISH Network」を使用してテレビ番組にもアクセスできる予定だ。AT&Tの狙いは、Akimboをもう1つのツールとして活用し、同社のIPTVサービスを拡充することだ。IPTVサービスには、ケーブル会社が提供するサービスと競合する電話やデータ、音声サービスなどが挙げられる。
Akimboは、Microsoftの「Media Center Edition 2005」PCの「Online Spotlight」を介してもアクセス可能となっている。
LinksysおよびScientific-Atlantaの買収に加えて、CiscoはWildvine Technologiesにも投資した。同社はオンデマンドサービスプロバイダーがインターネットを介してセキュアにデジタルメディアを配信するための技術を開発している。
Ciscoの戦略は、IPネットワークでコンテンツを配信するデバイスを提供することでホームネットワーキングの成長に乗じようというものだ。さらに、コンシューマーがデジタルメディアを視聴できるデバイスの提供も視野に入れている。
「CiscoとAT&Tは、コンシューマー向けビデオサービスを提供するための新手法を確立する革新的な2大企業として浮上してきた」とAkimboの最高経営責任者(CEO)Joshua Goldman氏が声明で述べた。
Cisco、AT&Tそして新規の投資者であるBlueprint Venturesは、この第3資金調達ラウンドでKleiner Perkins Caufield & Byers、Draper Fisher Jurvetson、Sprout Group、Zone Venturesらに加わった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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