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ソフトウェア業界を変えるオープンソースとWeb 2.0 - (page 2)

藤本京子(編集部)2006年06月19日 21時04分
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 OSSの普及については、数字でも示すことができる。Tolliver氏は、OSS開発者のためのコミュニティサイト「Sourceforge.net」のデータを引用し、2004年8月に8万5000件だったOSSのプロジェクト数が1年半後の2006年4月には11万7000件になり、Sourceforge.netの登録者も90万人から130万人になったことを指摘した。

 また同氏は、Forrester Researchによる企業のOSS利用度調査についても触れ、2005年6月の段階で「すでに利用している」と答えた企業が56%、「利用する予定だ」と答えた企業が19%となったことを指摘している。こうした結果からPalamidaでは、2006年にはOSSを利用する企業が60%にまで増加すると予測している。

 大企業も積極的にソフトウェアのオープンソース化を進めている。Sun Microsystemsによる「StarOffice」や「Solaris」、IBMによる「Eclipse」のオープンソース化はその一例だ。また、Oracleがオープンソースデータベース企業のSleepycat SoftwareやInnobaseを買収したり、Red HatがJBossを買収したりと、M&Aもさかんに行われている。さらにTolliver氏は、「過去5年間でOSS関連のスタートアップ企業に合計13億ドルもの金額が投資されている」と述べた。

OSS普及による課題

 OSSの利用が進むことで、課題も浮上している。知的財産権を侵害することなしにOSSを利用するよう注意を払ったり、OSSを買収する際、そのソフトウェアにどのようなソースコードが含まれているのか理解したりする必要があるためだ。

 Tolliver氏は以前、Sun Microsystemsに在籍し、Netscapeをベースとした「iPlanet」という製品を担当したが、「ここには200億行ものコードが書かれていて、開発部隊と法務部がこのソフトウェアにどのような知的財産(IP)が含まれているのかを解明するのに丸3年かかった」と述べる。「これは非常に重要な作業だった。しかし、知的財産権を侵害するつもりはなかったし、この製品をオープンソース化すると決めた際に、ライセンスや所有権に関する問題を避けるためには必要な作業だった」(Tolliver氏)

 このような経験から、Tolliver氏は「ソフトウェアの透明性を高めなくてはならない」と主張する。ソフトウェアのソースコードのオーナーは誰か、開発者は誰で、どこからきたのか。こうした点をすべてクリアにすることで、法的な問題に発展することを避けることができるためだ。

 ただ、ソースコードの量は大量で、それをひとつひとつ分析してはいられない。3テラバイト分のソースコードが含まれているデータベースもあるのだ。そこでPalamidaでは、ツールによってコードを分析するサービスを提供している。検索エンジンのようなツールで、ソフトウェアのどの部分にどういったオープンソースのコードが含まれているか、そのライセンス体系はどうなっているのかを分析して表示する。

 OSSには通常、さまざまなライセンス体系を持ったコードが含まれているため、OSSの恩恵を十分に受けるためには、その中にどのようなコードが含まれているか透明にしておかなくてはならない。Tolliver氏は、「食品に成分表がついているのと同じで、ソフトウェアに成分表をつけるのがPalamidaだ。IT成分表によってソフトウェアの中身を表示することで、法的な問題やライセンス問題を回避できる」と述べ、Palamidaのサービスの重要性をアピールした。

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