Googleは開発ツールの販売は行わないものの、先ごろリリースしたJavaプログラマ用のAjaxウェブ開発キットなどの開発は行っている。
Bernstein ResearchのアナリストCharles DiBona氏によると、開発者寄りのこれらの動きは、Microsoftにとって気がかりのはずだという。Windows OSではなく、ウェブサイトを中心にアプリケーションを設計する開発者が増えればMicrosoftは敗北する、とも言われている。
DiBona氏は米国時間6月7日、「Googleは、代替アプリケーション開発プラットフォームを提供することで、長期的にはMicrosoftの脅威になると思う。しかし、Microsoftもこの脅威を認識しており、独自の対抗策に対して適切な投資を進めているはずだ」とリサーチメモに記している。
MicrosoftがGoogleやYahooに対して持つ最大の利点の1つが、チューニングの進んだ高機能プログラムの存在だと、アナリストは指摘している。また、Windows Liveサービスは、ネットワーク認証などのタスクをカバーしており、これが個人開発者ではなく法人顧客に魅力となる。
これまであまり公言していなかったが、Microsoftは着実に開発者向けのLive戦略を整えてきた。同社は、自社サイト用の「Virtual Earth」や「Windows Live Messenger」といったAPIを公開し続けており、マニュアルも用意している。
同社はまた、ウェブにもWindows Vistaにも対応するミニアプリケーションの「ガジェット」開発も推進している。
Microsoftは先週、ガジェット開発用SDKのベータ版もリリースした。サードパーティーが、RSSを使って特殊なニュースフィードをLive.comに送信するものや、Windows VistaのSidebar機能を使うガジェットなどを書くことができる。
自社と潜在的なパートナーの両方が広告収益を得られるようにするため、Microsoftは「adCenter」と呼ばれる広告配信ソフトウェアを開発した。同社ではこれを、MSNのWebサービスの一環として発表する準備を進めている。
広告やサブスクリプションベースサービスの収益拡大を目指すMicrosoftでは、Ozzie氏が中心的な役割を果たしている。
Ozzie氏が昨秋書いた「The Internet Services Disruption(インターネットサービスの破壊力)」というメモは、組織再編を促し、GoogleやYahooとの競合計画を加速させた。同氏は、「Web Clipboard」と「Simple Share Extensions for RSS and OPML」という、ウェブ標準構築のための2つの活動について述べてきている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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