社団法人日本レコード協会(RIAJ)、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)、社団法人日本芸能実演家団体協議会・実演家著作隣接権センター(CPRA)は4月28日、音楽CDやDVD、着うたなどの購入者の利用実態をまとめた「2005年度音楽メディアユーザー実態調査」を発表した。
調査は、2005年10月に実施した、東京30km圏に在住の12歳〜69歳男女1200名に対する記入式のアンケートと、2006年1月に実施した、全国の16歳〜69歳の男女3939名に対するウェブアンケートの結果をまとめたもの。
調査結果によると、有料音楽配信サービスの認知率は「知っている」および「何となく聞いたことがある」という回答の合計が62.7%で、2004年度の調査から6ポイント近く増加した。大学・専門学校生と20代社会人の認知度が高く、また男性と女性では、男性の方が認知度が高いという結果だった。利用経験率は6.0%で、2004年度の5.7%から微増だった。
2005年8月にはアップルが日本国内でiTunes Music Storeの提供を開始したが、音楽配信サービスの利用開始時期を2005年秋以降と回答した利用者が多い。音楽配信サービスの今後の利用については、「是非利用したい」「興味はある」と回答したのは全体の14.0%。直近の利用経験率が6.0%ということから、現在の約3倍程度にまでパイは広がる可能性がある、と報告書では予測している。
音楽配信サービスを利用する理由としては「必要な曲だけ入手可能」が39.5%、「いつでも使える」が35.2%、「サービスが良い」が24.8%と、特定の曲を入手する利便性を評価するユーザーが多い。一方、不満な点としては「CDジャケット、歌詞カードがない」が29.6%、「曲種が少ない」が26.7%、「コピー・転送ができない」が25.0%「値段が高い」が23.4%といった意見が挙がった。
音楽配信サービスを利用しない理由では「購入したCDで音楽を聴くほうが良いから」という意見が41.6%と圧倒的に多く、次に意見の多かった「レンタルCDで音楽を聴くほうが良いから」および「支払いの仕方が不安だから」の23.6%を大きく上回った。
デジタル携帯オーディオプレーヤー保有率は2004年度の5.6%から12.7%となり、急速に普及が進んでいる。今後保有したいオーディオ機器についての質問でも、デジタル携帯オーディオプレーヤーという回答が26.0%で1位となった。
デジタル携帯オーディオプレーヤーの購入者は、音楽配信サービス同様に2005年秋頃から急増している。今後の保有意向についても「是非保有してみたい」もしくは「興味はある」と回答しているのが、中高生で92.6%となっている。年代が上がるにつれて保有意向は減少傾向にあるが、60代でも45.6%と半数近くが保有の意向を示した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」