フジテレビジョンは3月16日、保有するライブドア株式をすべてUSEN代表取締役社長の宇野康秀氏に売却すると発表した。売却金額は94億9554万円。また、ライブドア株式に関して被った損害については、ライブドアに対して、損害賠償を求める考えを明らかにした。
フジテレビは、保有するライブドア株式1億3374万株(発行済株式総数の12.74%)を1株71円で売却する。宇野氏を相手先とした理由については、「強いリーダーシップにより代表取締役社長としてUSENの情報通信業界における地位を確立させるなどの実績があり、今後のライブドアの再生にとっても最適な売却先であると考えたため」と説明する。 宇野氏は株取得のための資金を、金融機関の借り入れなどで調達する。
宇野氏の個人名義となっているライブドア株をUSENの法人名義とするかについては、「ライブドアの調査が済んでから検討する」としている。今後さらにライブドア株を公開買い付け(TOB)にて買い進める可能性についても、「調査が済んでから」と宇野氏。ただ、同氏は「ライブドアとさらに踏み込んだ資金関係となる場合も、(TOBだけでなく)いろいろな方法がある」と述べた。
なお、フジテレビはライブドア株を1株329円、総額440億円で取得しており、今回の株式売却に伴って345億400万円の損失を計上する。このため、フジテレビではライブドアに損害賠償を求める方針だ。
フジテレビは16日に宇野氏にライブドア株券を受け渡し、担保を受け取る。その後5月31日に株式売買代金を受けとる予定となっている。
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