HP、長期戦略を討議--ソフト企業の買収や直販業務の改善を計画 - (page 2)

　Opteronにとって最大のライバルは「Intel Xeon」などのx86チップだ。HPは、「ProLiant」ブランドのサーバに最大4基のOpteronあるいはXeonプロセッサを搭載して販売している。しかし、x86チップが着実に計算能力を付けるようになり、その性能がHPのローエンドItaniumサーバと重なるようになった。

　Intelの広報担当Scott McLaughlinは、HPは貴重なパートナーだが、これ以上のコメントは控えると述べた。

直販業務の改善

　HPの情報筋によると、今後1年半以内に技術改革の実施が予想される業務の1つが直販分野だという。

　HPは2005年7月、Dellの元最高情報責任者（CIO）、Randy Mottの獲得を発表した。HPのCIOに就任したMottは、Dellでインターネットとウェブをベースにしたインフラを統括したほか、小売大手のWal-Mart Storesに在籍し、小売およびサプライチェーンの自動化システムを考案した経験を持つ。

　Endpoint Technologies Associates社長Roger Kayによると、MottはHPで、超一流の直販サイト運営に必要なバックエンドプロセスのインプリメントを支援することになるという。大量の顧客データを収集／分類し、部品コストの変化に素早く対応するといった情報量が非常に多い作業は、直販業務効率改善に極めて重要で、DellでこのようなシステムをインプリメントしたMottの経験は、HPにとって非常に貴重なものになると、Kayは語っている。

　NPD Techworldの業界分析ディレクターStephen Bakerによると、直販業務を改善すれば、HPは顧客との距離を縮め、改善が必要な分野の知識を増やせるようになるという。これにより、販売やサポート対応時のチャネルパートナーの動きが理解できるようになり、HPの小売／卸売業務に実際に役立つようになると、同氏は語っている。