1月19日以降も当分の間は特別措置
ライブドアショックは、日本の株式市場をまるごと飲み込んでしまった。投資家が売りたいときに売れて、買いたいときに買える。そうした公平で円滑な取引の場を提供するはずの東京証券取引所は1月18日、注文・約定件数が増加していることで、約定件数がシステムの処理可能件数を超える可能性があるために、14時40分から株式と転換社債、交換社債の全銘柄の売買を全面停止した。システムダウンする前に自発的にこうした措置を取ったことは、東証が開設して以来、初めてのことだ。
東証は、約定件数が400万件を超える場合には、システム処理の継続に支障が生じるとしている。約定件数の増加は、ライブドアショックに伴い、特に個人投資家からの小口の売り物が殺到したためだと見られる。そのため、東証では証券会社やウェブサイトを通じて全投資家に向けて「注文に際して、システム発注を含めて、可能な限り集約を行っていただきますようお願い申し上げます」と訴えた。しかし、その訴えもむなしく注文・約定件数はシステムの限界点に届いてしまった。
約定件数は、午前立会終了時に232万件だった。13時33分現在では、注文件数が600万件程度、約定件数が350万件程度、14時25分現在では注文件数700万件程度、約定件数が400万件程度となり、売買を停止した。なお、ToSTNeT取引と先物・オプション取引は、通常通りだった。
1月19日の株式市場も非常に注目される。取引所が売買を停止したことで信頼感を損ねれば、外国人投資家の失望売りが出る可能性もあるだろう。また、IntelとYahoo!が予想を下回る決算を発表したことを受けた米国株式市場の動向も気になる。米国時間で1月18日にはAMDやAppleの決算発表が予定されているので、この決算によっては弱い市場の地合いが続くことも考えられる。
こうした中で、1月19日以降の取引についても東証は、当分の間次の措置を取ることにした。なお、1月19日の制限値幅の基準値段は、18日の売買停止時点の直近の約定値段となり、特別気配を表示していた場合はその特別気配値段となる。
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