約1000億ドルものアウトソーシング契約が今後2年間に更新時期を迎えようとしている。そのような中、Accenture、Electronic Data Systems(EDS)、IBMなどのコンピュータサービス大手の市場支配力が、海外のアウトソーシングサービス企業との競争激化により、弱まりを見せる可能性がある。
アウトソーシングサービス企業の「Big Six」、つまりAccenture、Affiliated Computer Services、Computer Sciences Corp.、Electronic Data Systems、Hewlett-Packard(HP)、IBMの6社は、今後2年間に更新される契約のうち、金額にして72%相当のサービスを現在提供している。しかし、「その支配的立場が脅かされる」可能性があるとアウトソーシング関連のコンサルタント企業TPIは言う。
TPIによると、2006年から2007年にかけて325件のアウトソーシング契約が更新される。これはアウトソーシング契約全体の5分の1に相当する。IBMとEDSだけでも、合計で500億ドル相当の契約が更新される予定だ。
一般的には現在の契約企業が契約更新を勝ち取るものだが、競争が激化している今、これらの企業も安心してはいられないと、TPIのマネージングディレクターDuncan Aitchisonは言う。
「クライアントの維持は、現在の契約企業が競争力のある提案をできるかにいよいよ関わってくる。つまり、価格も内容も元の契約とは大きく変わる可能性がある」と同氏は説明する。
新規契約の約半数で、海外企業が何らかの形でかかわり合いを持っている。
また、契約規模が小さくなるという傾向もある。この傾向により、大手企業の優位性が揺るぎ、インドのアウトソーシングサービス企業にとって参入しやすい環境が生まれる可能性もある。
2005年に締結された契約293件のうち、4分の3近くが小規模から中規模の契約だった。また、インド企業が2億ドル以上の契約を獲得することは稀だが、2005年は、2億ドル以下の契約のうち30%の入札にインド企業が招かれ、そのうち70%の契約を獲得している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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