MicrosoftとGoogleが、Kai-Fu Leeの採用を巡る裁判で和解した。Leeは音声認識技術の専門家で、1990年代後半にMicrosoftの中国研究所を設立した人物である。
Microsoftは用意されていた声明を米国時間22日午後に発表し、「両社間で合意があり、双方が満足する形ですべての問題が解決された。合意内容は機密扱いであり、メディアに対してほかに一切声明を出さないことで関係者全員が合意した」と述べた。
Googleは7月、同社の中国研究所トップとしてLeeを採用する計画を発表した。Microsoftはこれを受け、LeeがMicrosoftと結んだ契約のなかにある1年間の非競争条項に違反したとし、ワシントン州でLeeとGoogleを即刻提訴した。
Leeを巡る綱引きは、影響力を増しつつあるGoogleを妨害すべくMicrosoftが仕掛けた最新の攻撃だと考えられた。両社は徐々に論争を激化させており、先週にはAOLがMicrosoftではなくGoogleをパートナーに選び、Googleが重要な一戦に勝利していた。GoogleとMicrosoftは、広告、インスタントメッセージング、そしてビデオサービスの拡大を目指してAOLとの提携を目指していた。
Microsoftは今回の訴訟のなかで、損害賠償に加え、Leeの契約にある非競争事項などの各種条項の遵守命令も求めている。このなかには、Microsoftの業務機密を提供する行為を禁じる条項も含まれている。Google側も、非競争条項の抹消を求めてカリフォルニア州で裁判を起こした。そして、戦いの場は連邦裁判所に移り、1月9日に裁判が始まる予定だった。
Googleは、「和解条件に満足している」とするLeeの声明を発表した。同氏はGoogle Chinaのエンジニアリング/製品/広報担当プレジデントに就任した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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