ある幹部の引き抜きをめぐるMicrosoftとの訴訟で、Googleは小規模ながら非常に有能な法律事務所の協力を得ることにした。
Kekar & Van Nestは弁護士数50名のサンフランシスコの法律事務所だ。ファイル交換に関する訴訟ではGroksterの弁護を担当し、刑事事件でもウォール街で著名だった投資銀行家Frank QuattroneやEnronの元幹部Andrew Fastowの弁護を担当した。同事務所のウェブサイトによると、同事務所は「複雑な民事・刑事裁判」を専門としており、2005年初めにはThe American Lawyerという専門誌により「昨年の最優秀小規模弁護士事務所」に選ばれた。
米国時間24日に公開された裁判所への提出書類によると、GoogleはKekar & Van Nestの5人の弁護士に、同社の弁護団へのの参加を要請したという。この申請書は8月16日に提出され、裁判所に承認された。
Kekar & Van Nestの弁護士の参戦は、Microsoftの元幹部Kai-Fu Leeをめぐる今回の訴訟が今後非常に難しいものになることを示唆している。Googleは7月に、Leeをプレジデントとして採用し、中国に新設する研究開発センターの指揮や中国での業務の統括にあたらせると発表した。同日、MicrosoftはLeeとGoogleの双方を訴えた。Microsoftの主張によると、Leeの新しい職務は、彼がMicrosoftでの業務と競合する仕事に従事することを禁止する1年間の非競争契約に違反するという。
裁判所への提出書類の中で、GoogleはMicrosoftの訴訟を「茶番」と呼び、その真の目的はMicrosoftの従業員を脅して現職にとどまらせることにあると言う。Googleは「Leeは検索のエキスパートではなく」、Microsoftの中国事業において補佐的な役割しか果たしていなかったと説明した。しかし、MicrosoftがLeeの使用していたコンピュータの「ゴミ箱」で見つけたと言う文書には、GoogleがLeeを雇用することによって提訴される可能性を予見していることが書かれている。
ワシントン州の判事は、LeeがMicrosoftで行っていた業務と競合する仕事にGoogleで従事することを一時的に禁止した。
Microsoftは、今回の複雑な訴訟の弁護をPreston Gates & Ellisという法律事務所に依頼している。Microsoft会長Bill Gatesの父親は、Preston Gates & Ellis設立当初、同事務所のパートナーを務めていた。
Googleは、今回の訴訟で、これまでDorsey & Whitneyという640名近い弁護士を抱える法律事務所を利用してきた。同事務所は、企業買収や知的所有権に関する訴訟まで、幅広い実績を持つ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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