Microsoftは先ごろ、同社の元幹部Kai-Fu LeeとGoogleを相手取った訴訟を起こしたが、これに関して、同社はLeeが使っていたコンピュータのゴミ箱のなかから、重要な意味をもつ可能性のあるドキュメントを発見したと述べる。
Microsoftは、ワシントン州の州裁判所に提出した書類のなかで、LeeとGoogleが交わした契約の条件を記したドキュメントファイルが、「Leeが使用していたコンピュータのごみ箱のなかから見つかった」と述べている。
このドキュメントのなかには、Googleが中国における同社の責任者に起用するためにLeeを採用したことに対し、Microsoftから訴えられる可能性を予見していたことを示唆する記述がある。これはつまり、LeeがGoogleに移籍した場合、同氏はMicrosoftと交わした契約に違反することになるとするMicrosft側の主張を裏付けることになる。また、Microsoftでは、GoogleがLeeに対して、Microsoftとの契約違反を焚きつけていたとも主張している。
今回明らかになったLeeのごみ箱をめぐるエピソードは、GoogleとMicrosoftが戦っている複雑な法的争いのなかで起きた最新の出来事だ。
Microsoftは先月、LeeとGoogleを相手取った訴訟を起こし、LeeがGoogleに移籍した場合、同氏はMicrosoftへ加わる際に同社と交わした1年間の非競争条項に違反することになると主張。これに対し、GoogleはLeeが「検索分野の専門家ではない」とし、またMicrosoftの中国におけるビジネスにとって同氏は重要な存在ではないと主張した。
この訴訟の担当判事は、Leeに対し、少なくとも9月まではMicrosoft在籍時の業務と競合する仕事をGoogleで行うことはできないとする判決を下している。
Leeは音声認識技術分野の先駆者として知られており、またMicrosoft在籍時には同社のNatural Interactive Services Divisionを率いていたこともあった。さらに、同氏は中国でMicrosoftの研究センター設立に関わった経歴も持つ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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