一太郎2006は、素早く操作できる「スピーディー」、情報管理や文書公開が安心してできる「セキュア」、多様なフォーマットで文書を活用できる「オープン」の3つにこだわった。まず、入力に集中するために、「アウトライン」「基本編集」などのフェーズタブの位置を変更し、ナレッジウィンドウをアイコン化するなど、シンプルなインターフェースに変更した。
また、文書の提出や公開前に内容の確認やセキュリティ機能を設定するための作業画面「提出確認」フェーズを新搭載した。これにより、校正や改ざん禁止、すかし文字、外字の画像化、スタンプなどの機能をすぐに呼び出せる。
このほか、文書の比較を強化し、これまでの行単位から単語単位で相違点を指摘できる。PowerPointのテキストの読み込み・保存、Word文書の互換精度向上、ふりがな機能なども強化した。さらに、XML形式のファイルフォーマットであるOpenDocumentへの読み込みや、書き込みができる追加モジュールを、2006年夏に無償提供する予定だ。価格は以下のとおり。
「一太郎2006」希望小売価格(税別)
花子2006は、プレゼンテーションなどで活用するための機能を備えたグラフィックソフトとして強化された。花子文書の参照や印刷、スライド表示が可能な「花子ビューア」も、2006年2月10日より無償ダウンロード提供する。
インターフェースは、編集中のページを全体表示するウィンドウの横に、他ページもあわせてサムネイル(カタログ)表示するウィンドウを追加し、マイクロソフトのPowerPointに似た画面になった。新しく、一度に全ページを並べて見られる「ページ一覧表示」も搭載した。
また、他のアプリーケーションで作成したデータを花子で活用できるように、コンバート精度を向上させた。最新の「AutoCAD 2006」までのDXFファイル形式に対応し、見た目に近い変換が可能となり、PowerPoint形式のファイルを読み込んだ場合は、箇条書き、段落番号なども反映する。MS Office描画オブジェクトは、楕円弧の回転による位置のずれや連結塗りでのグラデーションの設定も読み込めるようになった。
このほか、ウェブブラウザで表示されているページ全体を一度でキャプチャできる「HTMLキャプチャ機能」を強化し、ブログなどの縦に長いページであっても、幅と高さを自動取得して等倍サイズのデータを用紙におさまるように貼り付けられる。価格は以下のとおり。
「花子2006」希望小売価格(税別)
「一太郎2006&花子2006 スペシャルパック」は、「一太郎2006」「花子2006」に、「PDFから一太郎!」と「Justsystem PDF Creator LE」をセットにした製品。一太郎や花子で作成した文書をPDFファイルにしたり、PDF文書のテキストデータを一太郎ファイルに出力したりして編集できる。製品価格は2万5000円。
なお、ソフトウェアの特許権などをめぐる松下電器産業との訴訟では、逆転勝訴のかたちでジャストシステムの主張が認められたが(関連記事)、一太郎2006、花子2006では問題となった特許に抵触する部分は問題にならないかたちに変え、ヘルプモードボタンも抵触しないかたちに変更されている。
浮川社長は、「この係争についてはプラス面もマイナス面もあって、トータルとして影響はなかった。今後についても影響はない」と述べた。
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