楽天市場に出店している輸入雑貨販売のセンターロードが運営するAMCの店舗で取引をした顧客のクレジットカード番号を含む個人情報が流出した事件で、容疑者が逮捕された(関連記事)。
警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは10月24日、不正アクセス禁止法違反容疑でセンターロードの元社員を逮捕した。容疑者は橋本安弘(33歳)。調べによると、容疑者は5月11日から14日までの間、計27回にわたって自身が持つPCから楽天が管理するサーバに不正にアクセスし、個人情報を盗んだ疑いがある。この際、容疑者は楽天がセンターロードに付与したIDとパスワードを利用したという。
楽天は7月にAMCで取引をしたユーザーの個人情報が流出したことを発表しており、8月には流出件数が累計で3万6239件にのぼることを明らかにしていた。
今回の逮捕について楽天では、10月27日夕方に「楽天市場に出店している店舗である株式会社センターロードでの取引に係る個人情報流出について、本日警察より当該店舗の元従業員が逮捕された旨の連絡を受けた。弊社としては、事件全貌の早期解明に向け、引続き全面的に警察の捜査に協力し、今後の取り調べの推移を見守っていく」とのコメントを発表した。新たな事実が判明した場合は、捜査に支障のない範囲で速やかにウェブサイトで開示するという。
また、AMCを運営するセンターロードも「報道にあるとおり、当社の元従業員による不正アクセス手段で当社の個人情報が流出したことを遺憾の極みで受け止めている」としたうえで、「警視庁の担当部署による犯人への調査で全面解明が成され、詳細が明らかに成り次第、当社の取るべき行動を明確に発表するので、捜査状況に影響をおよぼしかねない状況の現在は、詳細なコメントの公表は差し控えさせてほしい」と見解を示した。
一方で、このAMCはディー・エヌ・エー(DeNA)が運営するオークション・ショッピングサイトのビッダーズにも出店しており、漏洩した情報の中にはクレジットカード情報はなかったもののビッダーズ店舗での取引情報も8456人分含まれていた(関連記事)。今回の逮捕はあくまでも楽天における不正アクセス禁止法違反の疑いだが、DeNAも今回の逮捕を受けて見解を発表する見込みだ。
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