楽天は7月28日、センターロードが運営するAMCの店舗取引情報が流出した件(関連情報)について、同日午前7時現在、個人情報の流出件数は当初の123件から161件増えて、284件になったと発表した。これは、同日に複数のマスコミにて「楽天市場に出店している店舗の取引に関わる個人情報7万件〜10万件が流出した可能性がある」との報道を受けて、楽天が現段階で確認できたこととして発表したものだ。
新たな情報もクレジットカード番号を含んだ購入者情報だ。すべてAMCの1店舗に限られ、その他の店舗については確認されていないという。また、報道では「これらの個人情報が暴力団の資金源になっている」、あるいは「大量の不正使用の可能性がある」などとしているが、「これらの報道についての事実関係は確認されていない」と楽天では説明している。
また、流出経路については、「これまでの調査で楽天内部から流出した可能性は限りなく低いとの結論に達している」としている(関連記事)。さらに、クレジットカードに関しては、「8月請求分を含めて不正使用の可能性の有無について調査しているが、大量の不正使用という事態は確認されていない」ともしている。
ただし、今回流出件数の増加が確認されたのは「前回とは違う大手マスコミから新たに情報の照会があって、それを確認して判明した」としている。このように、今回の一連の情報流出事件は、すべてマスコミが入手した情報を楽天に照会したことで判明しているため、「実際に流出している件数がこれ(現在の284件)以上に拡大する可能性は高いと言わざるを得ない」と楽天でも認識している。
つまり、情報流出の経緯が判明しない現状においては、事後に楽天およびAMCが1つ1つ確認するよりほかは調べようがないといった状況なのだ。そのため、クレジットカードの不正利用に関しても、現時点では判明していないだけで、不正利用された可能性が否定されたわけではない。そのため、楽天ではクレジットカード番号の今後の不正使用を防止するため、クレジットカード会社に対して利用の監視を依頼している。
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