サムライワークスは、デスクトップのサイドバー「サムライサイドバー」(仮称)を9月1日にリリースする。サイドバー関連の業界の動きとしては、7月に米Yahooがサイドバー機能を提供するKonfabulatorを買収したほか(関連記事)、米Googleも先週発表した「Google Desktop 2」にてサイドバー機能を実装している(関連記事)。
仮称となっている「サムライサイドバー」の正式名称は、一般公募により9月中旬に決定する予定だ。搭載される機能は、RSSリーダーや壁紙チェンジャー、カレンダー、時計、アプリケーションへのショートカット、メールチェッカー、ウェブ検索、各種情報提供機能などだ。情報提供機能は、9月1日のサービス開始時点では気象情報のみだが、今後は路線や地図情報、株価、翻訳および辞書機能なども順次提供していく。デスクトップ検索については、次期バージョンにて対応する予定だ。10月からは広告配信枠を設け、RSSフィード技術を使ったテキスト広告やバナー広告などを配信する。
サムライサイドバー(仮称)。カレンダーや気象情報、アプリケーションへのショートカットなどが表示されている。 |
サムライサイドバーは、サムライワークスが提供するデスクトップ関連ツールのポータルサイト「デスタ」よりダウンロードできる。このほか、他の企業と提携し、その企業に合うデザインやコンテンツなどでカスタマイズした専用のサイドバーをサムライワークスが提供する。企業や商品のマーケティングやPRツールとして使え、提携先からダウンロードできるようにすることでサイドバーのユーザー数の増加をねらう。広告収入は、サムライワークスと提携先企業とで折半することになる。
このように提携企業向けにカスタマイズしたサイドバーの開発や提供に関しての料金は一切かからない。つまり、提携企業は無料でカスタマイズされたサイドバーを入手でき、広告収入も期待できるわけだ。一方のサムライワークスは、提携先企業を増やすことで、ダウンロード数と広告収入の増加を見込む。
このほか、具体例としてはタレントやキャラクターを有する企業と提携し、ユーザーの好みでデザインを変更できるようにする。サムライワークス代表取締役社長の新島実氏は、「Googleなどが提供するサイドバーは、Google色などの提供企業色が強いものとなるが、サムライサイドバーではお笑い芸人やアニメキャラクターといったような色を出せるようにする。一般ユーザーには企業色を出すより、好みのキャラクター色を出す方が受け入れられるだろう」と述べ、他社の提供するサイドバーとの違いを強調した。
デスクトップのサイドバーは、マイクロソフトの次期OSであるWindows Vistaに搭載予定だとされており、新島氏も「それまでにどれだけ普及できるかが鍵となる」としている。同氏は、「日本発の製品であるということと、キャラクター色を出すことで、多くのユーザーにアピールしたい」と意気込む。なお、ユーザー自信がカスタマイズしたり、ツールを開発したりできるようにサイドバーのAPIを公開するかどうかについては、「公開しないと決めているわけではないが、広告配信枠との兼ね合いもあるため、慎重に進めたい」としている。
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