長年Mac用ソフトウェアを開発し続けてきたArlo Roseが、KonfabulatorのWindows版を開発し終えた。このWindows版は、Apple ComputerがKonfabulatorにとって大きな脅威となる中でリリースされる。
今年6月、AppleがDashboardと呼ばれる機能をMac OS Xの次バージョン「Tiger」に組み込んで提供すると発表した。これは、「Widget」と呼ばれるさまざまな小さなアプリケーションを簡単に利用できるようにする機能で、Roseが開発したKonfabulatorと極めてよく似ている。Roseのソフトウェアでも、株価や天気予報など知らせる機能を持つデスクトップ上の小さなグラフィカルアプリケーションのことを、「Widget」という言葉を使って説明している。
Roseは、以前Appleで働き、現在はPixoriaという小さな会社を経営する。Konfabulatorの新バージョンは8日(米国時間)にリリースされると同氏は述べる。
「われわれは皆Macintoshに強い執着を持つ開発者だが、Windowsのほうがプラットフォームとして優勢であることに気付いた」とRoseは声明の中で述べた。「いいアイデアがあるからには、世界市場の2%より多くの人に活用してもらいたい」(Rose)
AppleがDashboardの計画を発表した時、KonfabulatorのWindows版開発は既に始まっていた。しかし、今回のAppleの動きを受けて、同ソフトウェアのWindows版開発がますます重要となった。開発済みの800個のWidgetのうちの多くが、Mac OS X上だけではなくWindows版でも使えるようになるとRoseはいう。
AppleのシニアバイスプレジデントPhil Schiller は6月のインタビューの中で、「誰かと同じものを作ることが目的ではない。われわれの開発したものは、われわれのものだ」と語った。
RoseはWindows版発表のプレスリリースの中で、自身の主張を繰り返した。
Windows版をリリースしても、Konfabulatorが優位に立てる保証はない。Microsoftでは、Windowsの次バージョンに、Konfabulatorとは少し異なる類似の機能を持つことになっている。それは、Microsoftが既に発表しているSidebarという機能で、Windowsの画面の一部を使って類似の種類の情報を表示するというものだ。
しかしRoseにはまだ少しだけ時間がある。Tigerは来年前半に出荷される予定なのに対し、次のWindowsは2006年末までは出荷されないからだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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