多角化が進むYahoo!の検索サービス
ポータネン氏は、今後の検索に関するYahoo!のアプローチについて、「インターネットに存在するさまざまな知識をインデックス化すると共に、電子メールや音楽、写真などのパーソナルコンテンツと融合させていく」と説明した。また、蓄積された知識を共有することにも注力するという。「ユーザーに独自の価値を提供し、最も信頼できるサービスを目指す」と、ポータネン氏は目標を語った。
さらにポータネン氏は、今後のYahoo!の検索について、「情報の集積化とインデックス化をさまざまなカテゴリで進め、画像や映像などもウェブ検索に統合していく」と述べており、進化の方向性を示した。またYahoo!では、提供する検索サービスとコンテンツサービスのすべてに対し、利用状況の測定や検証しており、「ユーザーにとって価値のないサービスは常に改善している」(ポータネン氏)という。こうしたサービス品質の管理により、今後もページの最適化に注力する姿勢を示している。
Yahoo!のサービスの拡充は多岐な分野に渡る。米Yahoo!のみで提供されているサービスだが、最近公開されたサービスで目立ったのは「Yahoo! Search Subscription」(ベータ版)だ。これは、Yahoo!が新聞や雑誌、調査会社などと提携し、有料会員でなければアクセスできないコンテンツを検索できるようにしたものだ(実際にこうした有料ページを閲覧するには、各社での登録が必要となる)。また今後は、イメージ検索サービスの強化や、ビデオ検索と映像配信サービスとの融合などを予定している。
さらにYahoo!の検索サービスには、ボストンの天気が知りたい場合は「weather boston」、ダラスの交通情報が知りたい場合は「dallas traffic」と検索ボックスに入力するだけで直接答えが表示される「Yahoo! Shortcuts」機能が提供されているほか、あるページに書かれた文章全体を解析し、その内容と関連性が高いページを対象とした検索ができるコンテクスト検索の進化版「Y!Q」(ベータ版)も提供している。また、イメージ検索やローカル検索などを携帯電話でも提供するなど、積極的な動きを見せている。
最後にポータネン氏は、Yahoo!がこれから展開するサービスについて、「ユーザーの検索結果を保存し、それを特定のユーザーと共有できる“My Web”や、ブログとソーシャルネットワーキングサービスを組み合わせた“Yahoo! 360°”を機能強化すると共に、ウェブ検索やローカル検索と統合してより幅広いサービスを提供する」とし、サービスをさらに多角化する方針を示して講演を終えた。
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