インドのPCユーザーは、同国でしか手に入らないLenovoのPCを選べることになるかもしれないと、同社幹部が米国時間14日に語った。
Lenovoはインドで、ノートPCの「ThinkPad」とデスクトップPCの「ThinkCentre」の取り扱いを続けていくとしているが、同社幹部らによれば、Lenovoにいくらかのメリットをもたらしそうな低価格製品ラインの可能性についても言及している。
「Lenovo傘下で、新しいブランドの立ち上げを検討している」と、Lenovoのシニアバイスプレジデント兼最高マーケティング責任者(CMO)、Deepak Advaniは、ニューデリーで開催されたプレス向けの説明会で、Xinhuanetニュースサービスに語った。「Lenovoには、中国で開発した優れた製品がいくつかあり、これがインド市場のニーズにマッチするかもしれない。たえば、コンピュータにあまり習熟していないユーザーや、多くの生徒が1台のコンピュータを共有しなければならない学校などに向けた製品がある」(Advani)
Lenovoは現在、IBMから買収したPC部門の統合作業を進めているところだが、インド市場への別ブランド展開はそうしたなかで浮上した話だ。中国市場で販売されるPCのうち、同社の製品は約3分の1を占めているが、しかしインド市場への展開はそれほど容易ではなさそうだ。
Lenovoは、アジア、欧州、北米の160カ国に市場を拡大していく計画を進めており、インドでの動きはその一環となる。
インドには1000人あたり14台のコンピュータしか存在しないとの推測もあり、Lenovoにとって有望な市場となっている。
同社はまた、ニューデリーや他の地域に法人向けの拠点を開設しており、同国に低価格のPCを提供すると約束している。インドではIT産業が急速に成長しているが、コンピュータリテラシーの問題は解決されていない。
市場調査会社のIDCによれば、インドでは2004年に約360万のPCが販売されたという。このうちの大半はデスクトップPCが占め、販売台数はデスクトップが約340万台で、残りの22万1000台がノートPCという割合になっている。同調査ではまた、昨年のPC売上が前年比80%の成長を記録したと指摘している。
Hewlett-Packard(HP)は先ごろ、インドを含むアジア太平洋地域での販売台数で首位に立った。Lenovoは、DellやHPのような米国勢に加え、低コストのLinux PCを販売するインドのメーカーとも競合しなければならない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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