台湾のVia Technologiesは、今年秋に250ドル前後で発売になるPCのプロモーションを計画している。同社はこれを通じてコンシューマー市場で足掛かりを得たい考えだ。
この「Terra」というPCは、Viaが開発したリファレンスデザインで、世界中のPCメーカーにライセンスされることになる。Viaのインド担当マネジャーRavi Pradhanによると、同社は来月台北で開催されるComputexトレードショウにTerra PCの試作機を出品する予定で、その後同製品は9月か10月に世界各国で発売になりそうだという。
同社はTerraの価格に関して、モニタ付属でこの金額を実現するためにコスト重視の部品選びをした。Pradhanによると、同システムはViaの古い1GHzプロセッサを搭載し、メモリは現在の典型的なデスクトップの4分の1に過ぎない128Mバイトで、ハードディスク容量も少ないという。
Viaでは、テレビをモニタ代わりに利用するPCも検討しているが、過去に発売されたこのようなモデルはいずれもあまり売れなかった。主にチップセットが有名な同社だが、x86プロセッサ市場でもわずかながらシェアを確保している。
200〜300ドルの価格帯のPCは非常に珍しいが、最近ではいくらか散見されるようになってきた。インドのXenitisというメーカーは、モニタ付きで約238ドル(9990ルピー)のPCを販売している。
一方、米国ではWal-Martが、AMD Sempronプロセッサと128Mバイトのメモリを搭載したLinuxデスクトップを199ドル、Intel/Windows搭載マシンを320ドルで販売している(ただし、いずれもモニタは別売)
Advanced Micro Devices(AMD)のCEO、Hector Ruizによると、PCメーカー各社は今後3年以内に100ドルのノートPCを製造するようになるという。
Viaはサポートコスト削減のため、ハードディスクではなく読み込み専用のフラッシュメモリチップにOSとアプリケーションを格納する。このやり方では、アップデートはやや難しくなるものの、ウイルスなどの問題を減らせるというメリットがある。フラッシュメモリドライブは現在、主として追加プログラムや楽曲、写真などの保存などの用途に使われている。
TerraはLinuxで動作することになるが、長年にわたるバグテストを経てきたMicrosoftの旧型OSとのバンドルも考えられる。
PC業界では常に価格の下落が続いてきている。Compaq Computerは1997年に初めて1000ドルを切るメインストリーム向けのデスクトップをリリースして、コンシューマー市場で大きなシェアを得た。その数年後、一部の企業は3年間のネット接続契約に加入した消費者に対して無料でPCを配布していたが、ただしこれらの企業はほとんどが倒産した。
AMDのPersonal Internet Communicator(PIC)という端末は、昨年秋にインドで発売になった。PICはコンピュータと似ているものの、OSにはWindows CEを搭載している。これまでのところ、この端末はほとんど普及していないようで、たとえばバンガロールのあるKarnataka州でIT担当長官を務めるM.K. Shankaralinge Gowdaは、PICについて聞いたことがないと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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