2005年第1四半期のアジア太平洋地域PC市場でLenovo Groupを追い抜くことに成功したHewlett-Packard(HP)が、市場トップの座についたことが、IDCの調査でわかった。
HPはここしばらく、Dellに次ぐ世界第2位のPCメーカーという地位につけていた。だが、同社は、アジア太平洋地域では首位の座につくことに成功した。第1四半期中、同地域では約900万台のPCが出荷されたが、HPは同市場で11.7%の市場シェアを獲得している。同時期におけるHPのPC出荷台数は、前年より28.8%増加した。
HPはこの過程で、中国の大手PCメーカーであり、IBMのPC事業部を取得する予定のLenovoを追い抜いた。
市場シェア11%を獲得して第2位につけたLenovoは、HPに僅差で敗れた。同社のPC出荷台数は、前年の同期より20%増加している。
第1四半期中には、アジア太平洋地域に向けて、890万台のPCが出荷された。これは前年同期比13%増に相当するほか、IDCの予測をわずかに上回る数値であったという。
IDCは先週、第1四半期の世界PC出荷台数が前年同期より10.9%増加したと述べた。これについて、IDCは、欧州/中東/アジア地域における持続的な成長が全体的な出荷台数の伸びにつながったと、分析している。
「地震や鳥インフルエンザなどによる被害の拡大が懸念されたが、アジア太平洋地域のPC市場は活気を失わなかった」と、IDCのアナリストBryan Maは声明のなかで述べている。
IDCの言うアジア太平洋地域には中国、インド、シンガポール、台湾などが含まれる。一方、IDCは、世界最大のPC市場の1つである日本を、アジア太平洋地域には含んでいない。
HPは、アジア太平洋地域における複数の重要な市場で躍進を遂げることに成功した。その一方でLenovoは、2月に中国で旧正月休みがあったり、前四半期からの在庫が流通経路に大量に残っていたりしたことで、売上が振るわなかったとIDCは述べる。
しかし、IBMのPC事業部取得が完了すれば、Lenovoのアジア太平洋地域における地位は今より向上することになる。そのため、今回のHPの勝利は一時的なものになる可能性がある。LenovoによるIBMのPC事業取得は、今四半期中に完了する予定だ。
アジア太平洋地域で第3位につけたのはDellで、市場シェア8%近くを獲得した。同地域で出荷台数上位5社に入ったPCメーカーのうち、最も高い成長率を示したのはDellだった。第1四半期中にDellの出荷台数は29.1%増加した。
IBMの市場シェアは6%をやや上回ったが、出荷台数は前年と比べ2.2%減少したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」