ニューデリー(インド)発--インドのIT企業Encore Software(本社:バンガロール)は現地時間10日、Linuxを搭載した低価格のモバイルコンピュータをまもなく発売すると発表した。
「Mobilis」という名称のこの新製品は、IntelのXScale PXA255 200/400 MHzプロセッサと128MバイトのSDRAMを搭載する。同製品には、7.4インチのVGA液晶ディスプレイ、巻き上げ式のキーボード、スタイラス入力方式のタッチスクリーンが付属し、バッテリによる駆動時間は6時間で、デスクトップスタンドとして利用可能なケースを備えると、Encoreでは説明している。なお、新製品の重さは750グラム(約1.6ポンド)となっている。
「Mobilis Wireless」という別の製品には、組み込み型キーボードが搭載されている。また「Sofcomp」というさらに別の製品は、通常のモニタと組み合わせて利用する超小型デスクトップとなると、同社は述べている。
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これら3つの新製品は、インドで使用されている3つの言語をサポートしており、ワープロや表計算、PIM、電子メール、ウェブブラウザ、PC同期ソフト、テキスト文書読み上げエンジンなどのアプリケーションをオプションとして用意している。また、Mobilis Wirelessは組み込み式GPS受信機を内蔵しており、オプションとしてとしてGPRSの無線モデムが提供される。同社の担当者らは、Windows CEをサポートするMobilisも近い将来登場する予定だと述べている。
Mobilisの基本モデルの価格は、約1万ルピー(230ドル)となる予定で、TFT液晶と組み込み型キーボードを搭載したモデルでは約1万5000ルピー(277ドル)になる。また、CRTモニター付きのSofCompは、約1万ルピーで販売される。個々の製品の最終的な価格については、生産台数を考慮した上で後に明らかにすると、EncoreのCEOであるVinay L. Deshpandeは、記者発表会の席上で語った。
手ごろな価格のコンピューティング機器は、インドやロシアのような新興市場をねらう多くのIT企業が注目している分野だ。たとえば、Advanced Micro Devices(AMD)ではインドのTata Groupと提携し、現地でPersonal Internet Communicator(PIC)を販売している。また、台湾のVia Technologiesも同日、250ドル程度のPC向けリファレンスデザインを発表している。
Encoreによると、同社の製品は、学生や小規模企業、政府関係者、弁護士や公認会計士のような専門家を含む、異なる種類のローエンド向け市場をターゲットにしたものだという。同社では、Mobilisが最近発表された電気自動車のダッシュボードに組み込まれており、さらに今後米国内でホームオートメーション向けに採用される話も進んでいると言う。また、インド国内の4つの大学と南アフリカの4つの大学では、Mobilisを電子ブックリーダーとして活用する計画もあると、同社では説明している。
Encoreは以前「Simputer」という低コストの携帯端末を開発していたことがある。同社では新製品の量産を3カ月以内に開始したいと考えている。
Mobilisの開発には、Council of Scientific and Industrial Researchという政府機関が、New Millennium Indian Technology Leadership Initiativeという技術開発支援プログラムを通じて、3000万ルピー(約69万1000ドル)の資金を提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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