Hewlett-Packard(HP)は、最高経営責任者であるCarly Fiorinaの職務内容を一部見直す計画を進めていると報じられていたが、同社は米国時間24日にこの噂を否定した。
HP関係者は、まもなく同社経営陣の再編が行われるとの噂を事実無根とし、また同社の取締役会がFiorinaの職責の一部をほかの役員に振り分けようとしているとしたWall Street Journal紙の報道に異議を唱えた。同紙は、HPの取締役会がFiorinaの権限の一部を剥奪し、主要部門の責任者である3人の上級幹部により大きな権限を持たせるという戦略を真剣に検討していると報じていた。
HP広報担当のRobert Sherbinは、先週行われた定例取締役会からこの噂が生まれたのではないかとしている。この会議では、すでに発表されているImaging and Printing部門とPersonal Systems部門の統合に関する話し合いが確かに行われたが、それ以外の経営幹部の変更については何の結論も出ていないと述べている。
「取締役は、自らが負う職責について幅広く議論するものだ。今回の報道は、こうした議論の内容を深読みした結果で、あくまで憶測である」とSherbinは述べ、さらに「先日の取締役会でも構造的な改革は議題にあがったが、経営幹部の職分を近く変更するといった話は出ていない」と付け加えた。
同社は米国時間21日に、2つの業務部門を統合して、新たにHP Imaging and Personal Systems部門を立ち上げると発表していた。同部門の責任者には、過去3年間にわたってImaging and Printing部門のエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めていたVyomesh Joshi(50歳)が就任する。HPは、両部門の統合によって効率性が向上し、製品の市場投入も迅速化できると述べている。
IDCアナリストのRoger Kayも、今回の報道に疑問を持った1人だ。両部門の指揮権をまとめると発表した翌週に、今度はほかの職責を細分化するのは妙だというのである。2001年のHPによるCompaq買収騒動以来、同社取締役会はFiorinaの業績を細かくチェックしているものの、同氏の権限の一部を剥奪する動きにすぐに出るとは考えにくいと、Kayは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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