Hewlett-Packard(HP)は、ショービジネスの世界とのつながりをさらに深めようとしている。
HP最高経営責任者(CEO)のCarly Fiorinaは、米国時間7日にラスベガスのConsumer Electronics Show(CES)で講演を行い、同社が今年リビングルーム向けに発売しようとしている新製品を発表したほか、今後登場予定の製品のプロトタイプを紹介した。
Fiorinaは、HPが自社バージョンのiPod Photoを今年発売する予定であることを明らかにした。また同氏は、HPが投入予定のデジタルメディアハブを公の場で初めてデモした。これは高品位テレビに対応し、デジタルビデオレコーダ機能や、解像度を改善すべく社内開発した画像処理技術を搭載するものだ。
「こうした機能や技術を使った結果、ずっと鮮明できれいな映像を実現できる」(Fiorina)
今年の秋に登場するこの製品には、ソフトウェアアップグレード用の自動更新機能やHPが設計した電子番組表も搭載される。
HPはまた、携帯電話向けのVisual Radioという技術を推進する予定だ。ユーザーはこの技術を利用してアーティストの情報や着メロ、チケットの購入などを行えるようになるという。このトライアルはすでにフィンランドやシンガポール、英国で実施されており、今年前半には欧州とアジアの各市場で正式にサービスが開始されると、同氏は述べた。
さらに、同社は春に現行のデジタルカメラの新バージョンを発表するが、この製品の外見をデザインしたのは歌手のGwen Stefaniで、同氏はFiorinaとともにステージに登場した。このカメラのデザインは、10代の少女が集う東京の原宿からヒントを得たものだという。
また、この講演のなかでは、Comedy Channelの「The Daily Show with Jon Stewart」という番組に出演するRob Corddryが、HPのエンジニアらとともに、同社が研究所で開発中の製品を披露するビデオも上映された。同社のCustom TVという番組ガイドは、ユーザーがいつでもテレビ番組を録画できるようにするもので、またエンジニアらはテーブルの形をしたテレビも披露したが、このテレビでは画面上に映し出された映像を指先で動かすことができる。ちなみに、Panasonicでも同様のテーブルを発表しており、またLGもこれと似たものをCES会場で展示していた。
Fiorinaの講演にゲストとして登場したDreamWorks AnimationのJeffery Katzenbergは、ベニス映画祭に出品する「Shark Tale」の製作用として同社がレンダファームを構築しようとした際に、HPが力を貸した話をした。HPはわずか3日間でレンダファームを作り上げたという(Katzenbergはまた、5月に公開予定の次回作「Madagascar」の一場面も披露した)。
また、俳優のMatt Damonもビデオで登場し、「Project Greenlight」という無名の製作者に資金を与え映画を作らせるプロジェクトにHPがプリンタやPC、トレイラーを提供したことに対して謝辞を述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」