テキサス州ラウンドロック発--Dellの最高経営責任者(CEO)Kevin Rollinsは、iPodが「単なる流行りモノ(『fad』)」であり「一発屋で終わる」とこきおろしたほか、新しいMac miniがPC市場に影響を与えることはないと断言した。
Rollinsは、先週Dell本社で行われたSilicon.comとのインタビューのなかで、Appleがいくらマスコミをにぎわそうと心配していないし、Dellは「Appleとは格が違う」と述べた。
「iPodが発売から3年めの去年になって、ようやく大成功を収めたという点が興味深い。このような製品は、大ブームを巻き起こしては消えていく。私が若い頃にはソニーがウォークマンという製品を出していた。これが大ブームになり、ネコも杓子もこれを買い求めた。でも、今ではだれひとりウォークマンの話などしなくなってしまった。一発屋はブームを巻き起こしては消えていく。必要なのは持続性のあるビジネスモデルであり、持続性のある戦略だ」(Rollins)
しかしRollinsは、この発言はAppleを非難するようなものでは一切ない、と慎重に言葉を添えた。「彼らは素晴らしい仕事をした」(Rollins)
Appleは、Silicon.comがDellの本社を訪れていた先週、新たにエントリーレベルのMac miniを499ドルで発表した。これは、気持ちの揺れるPCユーザーをApple陣営に引き込むことを狙った製品だ。
だが、Dellが歴史的にPC市場で大胆な価格設定に力を入れてきており、また米国で最も優位な位置につけていることを考えると、RollinsがMac miniに特に感心していないことも驚くには値しない。
「Mac miniはごく一部で市場シェアを奪うかもしれないが、世界的なコンピュータ市場におけるAppleのシェアは大幅に落ち込んでしまっている。彼らがこのところ成功を収めているのは、コンピュータビジネスではなくiPod関連の音楽ビジネスだ。つまり、miniは興味深い新製品かもしれないが、私にはこれが業界をひっくり返すものになるとは思えない」(Rollins)
Dellは先ごろ、自社のMP3プレイヤーに対応した音楽ダウンロードサービスでコンシューマ市場への進出戦略を拡大したところだが、同社は今後も法人顧客を最優先するとRollinsは語った。
「われわれは企業や他の法人顧客をターゲットにし、ここに大型のサーバクラスタや巨大なSANを納入することを戦略的に重視してきた。データセンターを記事にしてもあまり面白くはないだろうが、率直なところ、金が儲かるのはこの分野だ。優先順位のトップは、あくまで企業や他の法人だ」(Rollins)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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