Dellは米国時間6月30日、Apple ComputerのiPodミュージックプレイヤーをDellにリサイクルに出すことを条件に、Digital Jukeboxミュージックプレイヤー(15Gバイトモデル)の購入者に100ドルキャッシュバックすることを明らかにした。
このキャッシュバック・キャンペーンの対象となるのは、15Gバイト版のDell DJ購入者に限られる。同社では、この狙いについて、iPodの買い換えを検討している人々を取り込むことと、iPodに対抗してDell DJの知名度を向上させることにあるとしている。発売から今年で3年めになるAppleのiPodは、携帯音楽プレイヤー市場で現在首位に立っている。
Dell広報担当のJess Blackburnは、「われわれは、自社製品の認知度を高めたいと考えている」と述べ、iPodキャンペーンについて「われわれと、この市場における暗黙のリーダーとの違いを知ってもらう手段の1つだ」と説明した。
Appleの関係者はDellのキャンペーンに関するコメントを控えている。
Dellは、DJがiPodよりも優れている点として、低価格と電池の持続時間の長さを挙げている。
Appleの15Gバイト版iPodの価格は299ドルで、一方Dell DJの15Gバイト版は199ドル。また、今回のキャッシュバックの対象ではないが、Dellは20Gバイト版のDell DJを279ドルで販売している。これに対し、Appleの20Gバイト版iPodの価格は399ドルだ。
Dellのウェブサイトにある説明によると、Dellの15Gバイト版は最大で20時間の連続再生が可能だという。Appleが15Gバイト版iPodで保証する最大連続再生時間は8時間だ。また、Dellは、15Gバイトおよび20Gバイトのプレイヤーで、それぞれ7000曲および9000曲以上の楽曲を保存できるとしている。一方のAppleは、15Gバイトおよび20GバイトのiPodでそれぞれ3700曲および5000曲の楽曲保存が可能だとしている。
iPodユーザー獲得に大胆に取り組むDellだが、まとまった数のDJを売り上げるのはおそらく難しいだろう。今のところ、Appleの方が40Gバイト版iPodや小型のiPod Miniなど、バラエティーに富んだ品揃えで商品を展開している。また、多くのiPodユーザーがiTunesサービスからたくさんの楽曲をダウンロードしたり、CDコレクションのデータをiPodに移したりしている。iPodの設定を新しいDellのプレイヤーで再現するには、かなりの時間と労力が必要だ。
Technology Business ResearchのアナリストTim Dealは、「革新的で大胆なマーケティング戦略」をDellが展開しても「iPodユーザーが古いiPodを手放す可能性は低いだろう」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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