VMwareは1つのワークステーション上で複数のOSを走らせることを可能にするソフトウェアを開発しているが、同社がテストを開始した新バージョンでは効率よくメモリを使えるようになる。
VMware Workstationが同時に動かせるOSの数は、現在のところ1つのコンピュータが搭載するメモリ量に依存している。なぜなら、バーチャルマシンと呼ばれる個々のプログラムが、一般的なスタンドアロンのコンピュータが使用するのと同等のメモリを必要とするからだ。だが新バージョンのVMware Workstation 5には、似通ったバーチャルマシン同士で同一メモリを共有できる技術を採用するようになる。
たとえば、1台のマシンにそれぞれ512Mバイトのメモリを使用するWindows OSが10コピー同時に動作しているとすると、現在は合わせて約5Gバイトのメモリが必要となる。しかし、新バージョンのVMware Workstationでは、通常の作業を処理する場合、約半分の2.5Gバイトのメモリで済むと、VMwareでマーケティング部門のバイスプレジデントを務めるMichael Mullanyは述べている。また、最高の条件下で動作させた場合、新バージョンではわずか8〜12Mバイトしかメモリを消費しないと付け加えた。
この新バージョンは、2005年前半に登場する予定だが、これまでのバージョンと同様に、IntelのPentiumやAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronのようなx86プロセッサを搭載したマシンでしか動作しない。
このメモリ共有機能は、約2年前に発売された同社のESX Serverというハイエンド製品で初めて投入されたと、同社のSrinivas Krishnamurti(ワークステーションソフトウェア製品マネージャ)は説明する。
EMCの子会社であるVMwareでは、何年も前から基本的な仮想化技術を提供してきているが、新たなライバルがこの市場へ参入するなかで、機能の刷新や追加を続けている。VMwareの主要な競合相手はMicrosoftだが、SWsoftやSun Microsystems、そして新興系企業のVirtuOS Computingなどとの競争にも直面している。だが同社では、IBMやDell、Hewlett-Packard(HP)、また最近ではOracleと提携関係を結ぶことで、有利な立場を築いている。
Krishnamurtiによると、新バージョンのVMware WorkstationにはTeamsというもう1つの新機能も搭載されるという。Teamsは単一のワークステーション上でマルチサーバ環境を容易に作り出れるようにする技術だが、メモリの利用効率を上げることはこの機能を利用したいと考える開発者にとって役に立つ。マルチサーバ環境では、例えばブラウザ、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、バックエンドのデータベースサーバなど、それぞれのアプリケーション毎にバーチャルマシンを動かすことが可能になる。
また、VMware Workstationのバージョン5では、バーチャルマシンの「スナップショット」を保存する機能も改善される。これは、リスクの高いソフトを試用する前にマシンの稼働状況を記録しておきたいユーザーにとって便利な技術だ。現在は1つのバーチャルマシンのスナップショットしか保存しておけないが、バージョン5では数の制限がなくなると、Krishnamurtiはいう。
さらに、新バージョンには「V2V」というツールも追加される。これを使えば、MicrosoftのバーチャルマシンからVMwareのバーチャルマシンへのコンバートが可能になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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