マイクロソフト、Virtual Server 2005を10月1日発売へ

Ina Fried(CNET News.com)2004年09月10日 15時14分

 Microsoftは来週、Virtual Serverの出荷準備が整ったことを発表する。Virtual Serverは、1台のサーバ上で同時に複数のオペレーティングシステム(OS)を動かしたり、同じOSを並行して走らせるための製品だ。

 Microsoft関係者によると、同社ではVirtual Server 2005の開発作業が終了しており、最終バージョンは米国時間10月1日から発売される予定だという。同社は、企業が通常はサーバの処理能力のごくわずかな部分しか活用していないし、こうしたサーバの数を削減する手段の1つとして同ソフトを売り込んでいく。

 特に同社は長い間、古いOSを必要とするプログラムが稼働中であることを理由に、Windows Server 2003のような新しいサーバOSへのアップグレードを見合わせてきた企業向けの選択肢として、Virtual Serverを売り込んできた。 Virtual Serverを使えば、旧OSの上でしか稼動しないプログラムについては旧OSで運用し、残りのタスクは新しいOSで処理することができる。ファーストフードチェーンのJack in the Boxは、このような目的でVirtual Serverを早くから導入してきた。

 しかし同社は現在、このような顧客は少数派だと予想している。同社のWindows and Enterprise Management部門のグループプロダクトマネージャーを務めるEric Bergは、「われわれが当初期待したほど大きなビジネスチャンスになっていない」と述べている。

 Bergによると、Microsoftにとってさらに大きな可能性を秘めた分野として浮上してきたのは、テストおよび開発の分野だという。この分野では、ソフトウェア開発を完了させた企業が、複数のOSを使って製品テストを行う必要があるからだ。

 Virtual Server 2005は、登場までにかなりの時間がかかった。Microsoftの当初の計画では、この製品は昨年リリースされることになっていたが、同社ではテストを重ねたいとしてリリースを今年まで延期していた。

 Virtual Serverは、2003年2月にVirtual PCとともにMicrosoftに売却されるまで、Connectixがテストを行っていた。Microsoftは、自社で修正したバージョンのベータテストを今年2月に開始した。同社が完成品に近い「Release Candidate」版を公開したのは今年の6月だった。

 Microsoftは現在成長中の分野へ参入することになるが、この分野ではすでに複数の競合企業がしっかりと足場を固めている。その代表格が、現在はストレージ大手EMCの一部になっているVMwareだ。VMwareは今年、1億7500万〜2億万ドルの売上を見込んでいるが、これは前年比でほぼ2倍の金額にあたると、同社のMicahel Mullany(マーケティングディレクター)はいう。

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