JBossはミドルウェアから分野を広げ、Javaでのウェブアプリケーション開発を容易にするフレームワークを提供することを検討している。
StrutsやApache Cocoonなど、Javaベースのウェブアプリケーション開発のためのフレームワークを提供するオープンソースプロジェクトはすでに各種存在する。これらフレームワークを利用することで、ウェブ開発者はプレゼンテーション層をコンテンツとビジネスロジックから分離できる。
だが、JBossのSacha Labourey(欧州担当ゼネラルマネージャ)は、現在ある各種のオープンソースのソリューションは満足のいくものではないため、同社ではこれを開発するプロジェクトを進め、できあがったフレームワークについてはJBoss製品のスタックの一部として提供したいと述べた。
Laboureyは、現在のJavaフレームワークの問題として、それらがあまりにも複雑であることを挙げ、これは企業がシンプルなウェブアプリケーションを構築したい場合は問題になりかねないとした。
「単に5種類のフォームを作成したいだけという場合でも、理解するのに4週間は必要だ」とLaboureyは言う。「これを実装するのは非常に複雑だ。(この点で)ASP.NETは優れている。(ASP.NETが)Java陣営のものではないのは残念だ」(Labourey)
JBossが簡素化したいと考えているプロジェクトはこれだけに留まらない。同社アプリケーションサーバの現行バージョン「JBoss AS 4.0」は、アスペクト志向のプログラミング手法で実装されており、複数のJavaオブジェクトに同じ機能を追加することが容易にできるようになっている。JBossはまた、Hibernateプロジェクトに4人の開発者を割り当てている。
JBossがフロントエンド技術に興味を示しているというこのニュースは、13日に予定されている「JBoss Enterprise System」の発表の前に明らかになった。JBoss Enterprise Systemには、HibernateやサーブレットエンジンのTomcatなど同社以外の製品に対するトレーニング、コンサルティング、プロフェッショナルサポートが含まれている。
「われわれは、アプリケーションサーバのJBossから、全スタックを提供する企業へと移行した」(Labourey)
同社はこの他にも、自社アプリケーションサーバの中核技術である「JBoss Microkernel」など、いくつかの部品をパッケージ化する計画も進めている。企業に、自社が使っているアプリケーションサーバのベースとしてMicrokernelを利用できるということを知ってもらうのが狙いだ。
「MicrokernelはJBossの核となるものだ」とLaboureyは述べ、さらに「現在、Microkernelを利用する通信企業が増えており、ブランド化する必要が出てきた--こうすれば、その目的でも利用できるものだということを知ってもらえるだろう」と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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