オープンソースソフトウェア会社のJBoss Groupは6日(米国時間)、Java関連の他のオープンソースプロジェクトのコンサルティングサービスを提供し、これらのプロジェクトをリードするプログラマを雇用すると発表した。
この契約の狙いは、同社がサポートサービスを提供しているオープンソースプロジェクトの数を増やし、売上増に結びつけることだ。JBoss Groupのビジネスモデルは、同社が「プロフェッショナル・オープンソース」と呼ぶもので、社名と同じ名を持つJavaサーバソフトを無料で提供し、このソフトウェアのサポートサービスから利益を得る仕組みとなっている。
JBoss Groupは6日発表の契約により、Tomcat、JGroups、Hibernate、Javassist、 Nukesの各プロジェクトで開発しているソフトウェアに関して、サービス提供を行うことになる。また、Tomcat、JGroups、Hibernateの中心的な開発者がJBossの社員となり、JavassistとNukesのプロジェクト責任者が外部コンサルタントとしてJBoss Groupに協力する。
これらのオープンソースプロジェクトは、今後もそれぞれ独立して活動を続け、各製品の開発は各プロジェクトのリーダーのもとで続けられていく。
JBossはこの契約で、各プロジェクトの開発するソフトウェアがJBossの製品と問題なく連動するよう確実を期せるとともに、サービス収入を拡大することも可能になるだろう、と同社の創業者兼社長のMarc Fleuryは述べている。
「我々は、彼ら(各プロジェクトの率いるプログラマ)を雇用して、プロフェッショナルに仕立て上げる。よそ(の企業)は買収や、(ソフトウェア)製品の拡充により規模を拡大しているが、我が社はオープンソースのプロジェクトを仲間に引き入れることで規模を拡大するのだ」(Fleury)
JBossは、同社サービスへのHibernateプロジェクト追加にあたり、JBossサーバソフトで使用されている同社のデータベースのクエリ処理ソフトウェア「persistence engine」を、Hibernateに置き換える。またJBossは、JGroupsのクラスタリングソフトウェアも一部採用する。同様にTomcatソフトウェアが、JBossのデフォルトのウェブソフトウェアとして採用される。Tomcatは、ウェブページ配信に広く利用されているJavaプログラムだ。
JBoss Groupでは、約25人の「中核的な」プログラマを、同社ソフトウェアの更新と顧客へのコンサルティングサービスにあたる社員とする。今年6月、JBoss開発者数人が同社を辞めて別のオープンソース系Javaサーバのメーカー、Core Developers Networkを立ち上げたため、同社ではこうした人材が一部失われていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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