DellとMicrosoftは、Microsoftのソフトウェアを搭載したDell製サーバの管理機能改善を狙った共同開発プロジェクトを開始した。
両社は米国時間15日、サーバにソフトウェアパッチを発行するための各々の管理プログラムを統合したことを明らかにした。また両社は今回の開発における提携関係を拡大し、他の管理タスクにも対応していく意向だと、両社の幹部は語った。
DellのCEO、Kevin RollinsとMicrosoftのサーバ部門シニア・バイスプレジデント、Bob Mugliaは、パリで開かれた記者会見のなかでこの提携を発表した。
Rollinsによれば、両社の共同開発による最初の製品は、Dellのサーバ管理ソフトウェア「OpenManage 4」とMicrosoftのソフトウェア設定プログラム「Systems Management Server(SMS) 2003」を組み合わせたものになるという。
この新ツールが登場すれば、システム管理者は別々のツールを使うことなく、SMSからOSとアプリケーションの更新、さらにハードウェアに関連したパッチを自動発行できるようになる。「SMS 2003 Inventory Tool for Dell Updates」と呼ばれるこのツールは、来年1月にSMSに付属する形で登場する予定で、またDell顧客は無償ダウンロードできるようになる。
「Dellの顧客にとって、サーバのアップデートやパッチの管理は、最大の苦痛であり最も負担がかかる事柄でもある」(Rollins)
Rollinsによると、Dellではこの新しいアプリケーションを社内で使ってみたところ、1時間で数千台のサーバに更新をかけられるようになったという。同社ではこれまで、同じ数のサポートスタッフを動員して、1晩で最大100台のサーバしか更新できなかった。
企業顧客は通常、自社で所有するタイプのサーバ向けと、ソフトウェア関連のパッチ用に、別々のアップデートプログラムを用意しておく必要がある。
DellとMicrosoftは、サーバごとにばらばらな管理ツールの数を減らすため、2社で業界標準の策定を進めていくと述べている。両社はともに、標準化団体のDistributed Management Task Forceが進める「Systems Management Architecture for Server Hardware(SMASH)」という仕様の策定作業に参加している。
MicrosoftのMugliaによると、1年前にはじまったDellとの提携は独占的なものではなく、Microsoftは管理作業を簡素化するため、他のサーバベンダとの協業も検討しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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