Dellが、コスト意識の高い顧客に向け、ブレードサーバ製品を改めて売り込もうとしている。
Dell(本社:テキサス州ラウンドロック)は米国時間15日、標準の1U(1.75インチ)ラックマウントサーバよりパフォーマンスを高め、価格を抑えたブレードサーバ、PowerEdge 1855を発表した。
Dellがデュアルプロセッサ搭載のPowerEdge 1855を投入したのは、設置面積あたりの計算処理能力を高め、各種経費を抑えるとともに、ブレードサーバによるコストパフォーマンスの向上というこれまで果たしていなかった約束を実現するのが目的だ。
既報の通り、PowerEdge 1855ブレードは標準の42U(約183センチ)のサーバラックに最大で60枚収められる。この場合、12.25インチ(約31センチ)のシャシーを6台使用することになるが、1台のシャシーには本棚の本のように10枚のブレードが縦に並んぶ形となる。
Dellによると、PowerEdge 1855の価格は1台1699ドルからとなっており、自社の1Uラックマウントサーバより25%低い価格設定だという。さらに、新ブレードサーバは消費電力が少なく発熱量も少ないため、1Uサーバほど空調の必要性がなく、電力コストも抑えられる、と同社は述べている。また、必要なケーブル数も減らせる設計により、サーバルーム内の設置スペースも抑えられるという。
DellがPowerEdge 1855で想定しているターゲットは、大量のスタンドアロンサーバを使って、ウェブページの公開、アプリケーションホスティング、高性能クラスタでの複雑な計算処理などを行っている顧客で、同社では新ブレードをその代替システムとして売り込んでいく。
同時に、PowerEdge 1855はDellの各サーバと同じく「Dell OpenManage」という管理ソフトを使うため、ITスタッフは新しいソフトウェアについて学習する必要がない。
さらに、DellはMicrosoftの力も借りることになる。Microsoftは15日、Dell OpenManage 4をMicrosoft Systems Management Server 2003に組み込み、ハードウェアとソフトウェアの両方を一元管理するソフトウェアツールをDellの顧客に提供する、との発表を行っている。これにより、SMS 2003 Inventory Tool for Dell Updatesという製品が2005年1月に公開され、Dellの既存客は無償でこれをダウンロードできるようになる。両社は声明のなかで、同ツールはMicrosoft SMS 2003の購入版にも付属する、と述べている。
Dellはまた、マシンのインストールや、それらへのソフトウェアのインストールなど、新型ブレード関連の顧客サービスも各種提供していく。
PowerEdge 1855ブレードが1台1699ドルから、そしてシャシーが1台2999ドルとなっており、たとえばシャシーに5枚のブレードを収めた構成では1万1494ドルからとなる。
PowerEdge 1855は、デュアルIntel Xeon EM64Tプロセッサ、最大16GバイトのDDR2メモリ、デュアルハードディスクといった構成が可能だ。
なお、Dellが最初のブレードサーバを発売したのは2002年のことだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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