Dellは米国時間11日、第3四半期決算を発表した。それによると、粗利益が増えたことと、前年同期比22%増の製品出荷台数を記録したことが追い風となり、売上と利益がそれぞれ2桁の伸びを示したという。同社は同四半期に、約800万台のデスクトップやノートPC、サーバを販売した。
同社は第3四半期(10月29日締め)決算について、売上が125億ドル、利益が1株あたり33セントだったと発表した。Thompson FirstCallによるとこれはウォール街のアナリストらの予測と一致したという。
また同社は第4四半期(2005年1月末締め)については、135億ドルの売上と1株あたり36セントの利益を計上する見通しだと述べた。第4四半期の目標を達成すれば、同社は会計年度2005年全体で約500億ドルの売上を計上することができ、年間売上600億ドルという目標を計画より1年早く達成できることになると幹部らは述べた。
RAMやハードディスク、液晶画面のようなPC部品の価格動向が、同社の売上に大きく貢献したとアナリストやDell幹部は述べる。部品価格は同四半期からまた元の変動パターンに戻り、値下がりした。今年前半は上昇していた液晶画面とRAMの価格が、同四半期中に急激に下がり始めたため、Dellは手頃な価格で製品を提供できた。ノートPCの出荷台数は前年同期と比べて35%伸びた。
同四半期の滑り出しは低調だったが、「部品の市場環境が好転したため、良い結果を残すことができた。この傾向は来期も続く」と、Dellの最高経営責任者(CEO)Kevin Rollinsはアナリストとの電話会議で述べた。
Dellは通常、デスクトップやノートPCをそれぞれ400ドル、800ドル以下では販売しないが、同四半期中は何度か積極的なアプローチをとっている。例えば、同社は10月に、1500ドル以上のノートPCを購入した人に対し750ドル返還するという、1日限りの施策を実施した。
「興味深いのは、Dellの粗利益率が同四半期中に18.2%から18.5%に上昇したことだ。つまりDellは、部品の価格低下を利用してライバルメーカーよりも積極的な価格攻勢に出ながらも、収益性を上げることができたということだ」と、Technology Business ResearchアナリストのBrooks Grayは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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