IBMは9日(米国時間)、高性能技術コンピューティング顧客向けのPower5ベースの新システム「p5-575」を発表する見込みだ。この計画に明るい情報筋が明らかにした。
このサーバは現在ペンシルバニア州ピッツバーグで開催中のSC2004スーパーコンピューティング・カンファレンスで展示されているもので、IBMが2002年にリリースしたPower4チップベースの「p655」の後継となる。IBMはこの件に関するコメントを拒否している。
p5-575に詳しい筋によると、p5-575は2005年第1四半期に出荷される予定だという。IBMのHigh Performance Switchを使ってクラスタに接続できるバージョンは、2005年第2四半期に発売される予定。
IBMは高性能技術コンピューティングシステム市場に複数の製品を投入し、Hewlett-Packard(HP)からこの市場の首位の座を奪おうとしているが、今回の新システムもこうした製品の1つだ。IBMはこの戦略の一環として、8日にeServer Blue Geneマシンの販売を開始した。また同社は、IntelのXeonもしくはAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronプロセッサをベースとするLinuxマシンクラスタを提供している。
CNET News.comが入手したIBMの説明によると、1台のp5-575サーバには、幅24インチ(約61cm)、高さ3.5インチ(約8.9cm)の筐体に1.9GHzのシングルコアPower5プロセッサが8基搭載されている。コンピュータの電力配給システムは従来のようにケーブルで接続するのではなく、回路内に埋め込まれている。
このシステムでは、UnixのIBMバージョン「AIX」のほか、Red HatとNovellのLinuxオペレーティングシステム(OS)が稼動する。このシステムは、Cluster 1600製品の一部として提供される。
p655はGeneral Motorsや米海軍、カリフォルニア大学アーヴィン校などのスーパーコンピュータをはじめとする複数の製品のベースとなっている。p5-575は米エネルギー省の「Advanced Simulation and Computing」プログラムの一環として、ローレンス・リバモア米国立研究所の核兵器シミュレーションマシン「ASC Purple」に使用される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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