--一括法案ですか。年内の可決を目指して推し進めるつもりですか。
分かりません。過去の議会とはやり方が異なっていますから。たとえば、Pirate Actに関して下院はまだ検討していませんが、「次の点を変更すれば、Pirate Actは本委員会の目標を達成すると思われる」として上院に差し戻し、上院がそれらの変更点を承認するという可能性もあります。
--下院でPirate Actの聴聞会を開くことなしに、そうしたことが起こるとお考えですか。
各委員会が、各法案について充分な議論がなされたかどうかを見極める必要があると思います。下院が提出しようとしているPiracy Deterrence法案についても、上院で聴聞会は開かれていません。Induce Actについても下院で聴聞会は開かれていません。各法案について充分な議論がなされたかどうかを決定できるのは委員会だけです。
--2004年末の予算案を、この法案を成立させる手段と考えていますか。
いいえ、そうは思いません。すべては委員会次第です。
--デジタルミレニアム著作権法(DMCA)の「迂回禁止(anti-circumvention)」条項を修正する法案はRIAAにとってどの程度の脅威になりますか。
それについては心配しています。可決されれば、ひどい判例を作ることになると思います。年内に立法化される可能性はないとは思っていますが、商業委員会の委員長Joe Barton下院議員が9月に何を予定しているのかは知りません。委員会のメンバーがこの法案を簡単に通過させないように効果的な活動をしてきたつもりですが、それが功を奏することを祈るだけです。
--第9巡回控訴裁判所がGroksterとMorpheusを保護する判決を下したことは、RIAAにとって痛い敗北でした。次はどう出ますか。
まだ何も決めていません。
レコード会社が最高裁に控訴すれば、Groksterの判決は、Aimsterの件で第7巡回控訴裁判所のPosner判事が下した判決と真っ向から矛盾することになります。巡回裁判所間には、明らかな意識の相違があります。つまり、現実には大量の違法コピーを生み出されていることを充分に認識していながら、自分たちの組織からはそれが見えないようにして、気付いていないフリをする場合があるのです。この点は見直す必要があります。
--PtoPネットワークを法律や訴訟によって規制するというRIAAのやり方に変わりはありませんか。
全体的な方針に変わりはありません。最終的な目標は依然として同じです。つまり、創造的なプロセスに最大の投資が向かうようにすることです。われわれは、コンピュータ業界との平和協定で、不正コピー防止技術に頼る方向には進まないことに同意しました。しかし、Kazaaのようなソフトウェアを規制する具体的な方法を考え出すのは極めて困難です。
--Morpheusの使用を違法として訴えると、別のファイル交換ネットワークがさらにアングラ化して広がることになりませんか。
Kazaaを違法として訴えると、eDonkeyを使用する人が増えるかもしれません。しかし、リスクを犯してでも、こうしたソフトウェアで利益をあげようとする会社は次々に登場します。われわれの仕事は、そのリスクを高めることで、リスクを犯そうとする会社を減らすことです。
--SourceForgeなどのサイトにあるような、ファイル交換の手助けをするオープンソースやフリーのソフトウェアに関する対策はありますか。
まだ分かりません。大学のキャンパス内でPtoPネットワークを構築するケースについては、OpenNapシステムが開発されたときに対応済みです。学生が独自にネットワークを構築して、それを他の大学にエクスポートすることを禁止しました。オープンソースやフリーのソフトウェアについても、同じ措置をとる必要があると思います。しかし、オープンソース向けの違法コピー禁止戦略については何も決まっていません。
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