Intelは米国時間2日、第3四半期の売上予測を下方修正した。同社では、PC用プロセッサなどの製品に対する需要が予想を下回っていることなどを理由に挙げている。
Intelは、通常行っている四半期中間報告の中で、この3カ月の売上高が83〜86億ドルになるとの見通しを明らかにした。同社の7月時点の予測では、第3四半期の売上高は86〜92億ドルだった。
今回の発表で、同社は売上指標の中間点を89億ドルから約84億5000万ドルへと引き下げたことになる。アナリストは、この中間点を事実上の四半期売上予測とするのが一般的だ。
ここ数週間、Cisco SystemsやHewlett-Packard(HP)などの企業から厳しい決算が相次ぐなか、金融関係者らは技術市場全体の指標となるこのニュースを待ち望んでいた。Intelの第3四半期の業績は、PC市場の堅調さ(の程度)を示すものとされており、企業/消費者向けPC分野の状況のほか、新学期セール序盤戦の売上や年末商戦の始まりの時期を知る手がかりにもなっている。
ニューヨークにあるBanc of America Securitiesのアナリスト、John Lauは、2日にIntelから流れたニュースは、世界中でPCに対する需要が例年この時期にみられる水準を下回るレベルで推移していることを示しているという。
「明らかに、PCに対する需要の伸びが世界的に減速傾向にある。このことは、Intelだけでなく、ハイテク市場全体で起きていることを反映している。石油価格の高騰や企業の収益性の悪化など、われわれがマクロ(経済)に対して抱いている懸念を考えあわせると、PCの売上の伸びは大幅に減速していると思われる」(Lau)
今回の報告が出されるまで、多くの金融アナリストはIntelの中間点をそのまま、もしくは多少引き下げて88億ドルと予想していた。また、Thompson First Callが28人のアナリストを対象に実施した調査によると、Intelの同四半期の売上は平均で89億ドルになると予想されていた。アナリストらは、Intelの売上高が88億ドルに到達した場合は第2四半期比で9%増となり、第2四半期から第3四半期にかけて8〜9%増という過去のパターンと一致する、と話している。
インテルは予想数値を引き下げた理由として、同社のアーキテクチャー製品--PC用プロセッサ、チップセット、マザーボードを含む--への需要が、最終顧客の段階で予想を下回ったこと、またPCメーカー各社がこれらの部品の在庫を大幅に削減していることを挙げている。同時に、同社のコミュニケーションチップビジネスでも、フラッシュメモリーの出荷数の伸びが予想を下回ったことから、予想していたほどの売上を残していないと、同社は説明している。
同社は需要が予想を下回るなかで、現在PC向け製品の在庫圧縮に取り組んでいる。同社によると、第3四半期の粗利益率は58%(プラスマイナス1ポイント)になると予想されており、これまでの予想値である60%をよりも少なくなるという。(この場合の)粗利益率は工場稼働率--つまり、同社の工場が生産能力の何パーセントを使っているかと、どれくらいの数のチップを出荷しているか、で決まるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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