Microsoftは米国時間1日、大きな期待が寄せられているオンライン音楽ダウンロードサービスのベータ版をリリースした。同社は、盛り上がりをみせるこの市場で支配的な立場にあるApple Computerを、首位の座から引きずり下ろしたいと考えている。
Microsoftは、MSN Musicサイトをひっそりと公開した。同サービスでは1曲99セントで音楽ファイルをダウンロードできる。また、米国時間2日にリリース予定の「Windows Media Player 10」にも、このサービスを利用できる機能が付くことになっている。
MSN Musicでは、ユーザーがハードディスクにダウンロードした購入曲を、Windows Mediaフォーマットをサポートする携帯音楽プレイヤーへ移せるようになっている。ただし、同サービスでは曲を再生するのに専用のソフトウェアをダウンロードしてくる必要はなく、この点がAppleのiTunesとは異なっている。
Microsoftは今後数週間で、ライブラリを100万曲に拡張したり、検索機能を充実させるなど、MSN Musicの改善を進めていく計画で、10月には完全版をリリースする見込みだ、と同社は説明している。
MSNのコーポレートバイスプレジデント、Yusuf Mehdiは、今週初めに行われた報道向けの説明会のなかで、同社によるオンライン音楽販売分野への参入は、小売ビジネスへの進出というよりも、むしろデジタル音楽の人気を利用して、たとえばプレミアムサービスの販売やWindows OSのてこ入れのような、Microsoftが抱くさらに大きな目標を達成するための手段という意味合いが強いと語った。
「収益の可能性は音楽販売以外のところにある。これは検索やMSN、Windowsなどのビジネスを伸ばすためのものだ」(Mehdi)
MSN Musicの売り物の1つは、Windows Media PlayerやMSNのウェブポータル、ウェブ検索エンジン、インスタントメッセージなど、Microsoftが提供する他の有力なサービスとこれが統合されているところにある。以下はそうした統合の例だ。
現時点でMSN Musicから抜けている機能の1つは音楽の定額利用サービスだ。これがあると、一定額を支払えばいくらでも曲をレンタルできるようになる。Mehdiは、MSNがこのようなサービスを提供する計画があるかどうかを明らかにしなかったが、このようなプロジェクトには同社の不正コピー防止用ソフト「Janus」を利用して、携帯機器へのファイルの転送を可能にできると語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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