米Microsoft会長のBill Gatesは、同社が米Apple ComputerのiTunesと似た音楽ダウンロードサービスの開発を検討していると語った。同社では、このサービスを自社の各種マルチメディアアプリケーションと連動するものにするという。
Windows Media Playerベースのデジタルミュージックストアは、Microsoftが自社で提供するか、あるいは複数のパートナー企業が提供するものになる見込みだが、いずれにしろ、iTunesを使った音楽サービスをPC市場へ投入する計画を進めているAppleにとって、険しい障害となるだろう。
Gatesは24日(米国時間)に行ったアナリストとの会談で質問に答え、ミュージックストアのプロジェクトはどれも直接利益につながるという種類のものではなく、コンピュータユーザーに利便性を提供し、おそらくはMicrosoftのソフトウェアを使い続けてもらうためのものになるだろうと示唆した。
「コンピュータプラットフォームとしては提供しておかなければならない機能かもしれないが、大きな利幅をとれるものではない」(Gates)
オンラインおよび音楽の両業界は、Appleが4月にiTunesミュージックストアを開始して多くの賞賛を浴び、年末までにはWindows バージョンを投入すると約束していることに対する、Microsoftの出方を注意深く見守ってきた。
しかし、どのような形での対応になるのかはこれまで明確になっていなかった。Microsoftにはこれまで、自社技術を利用する顧客と直接競合する電子商取引サービスよりも、基盤になるマルチメディアソフトウェアの開発に力を入れてきた経緯がある。
同社は既に、FullAudioのMusicNowやPressplayといった複数のパートナーの登録会員向け音楽配信サービスを、Windows Media Playerに統合している。これらのサービスは近い将来、Appleのやり方を真似た、ダウンロードごとに料金を徴収する方向に進むだろうと、複数のアナリストが述べている。両社をはじめとするパートナー各社が、Microsoftの計画を実現する手段となる可能性もある。
サービス立ち上げから2カ月で500万曲を販売したAppleの成功に他社が急いで追従しようとしており、 Windows市場は間もなくダウンロードに対応したミュージックストアがひしめくことになるものと思われる。
Buy.comの最高経営責任者(CEO) 、Scott Blumは米国時間22日にBuyMusic事業を立ち上げ、この新オンラインミュージックストアの宣伝に4000万ドルを投じると約束した。Listen.comとRealNetworksは定額性のサービスRhapsodyに楽曲販売機能を加える見込みで、さらにはAmazon.comも自社サービスを立ち上げる見込みである。
Gatesは、America Online、Yahoo、そしてRealNetworksの3社を、自社のMedia Playerをベースにしたサービスの潜在的なライバルとして挙げた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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