アナリストらは、Hewlett-Packard(HP)が発表したプリンタインクの新ブランド「Vivera」が、消費者に良い印象を与えるだろうという。
HPが米国時間27日、自社製インクジェットプリンタで写真を印刷するのに用いるインク製品の最新ブランド「Vivera」を発表した。
HPは、Viveraインクの販売を促進することにより、ローエンド向けインクメーカーとの競争において、身をかわしやすくなるだろうとアナリストらは見ている。写真用プリンタに強いEpsonやCanonも、インク製品の最新ブランドを発表しており、同社と競合しているという。
「(Viveraインクの販売を促進することは)理にかなっている」と、調査会社The NPD GroupのアナリストStephen Bakerは言う。だがBakerは、消費者にインクブランドごとの違いを理解してもらうのは簡単ではないだろうと見ている。「難しい仕事だ」とBakerは言う。
だが、この仕事をこなすことはHPにとって重要だ。HPのイメージング/プリンティング事業グループが計上する利益額は、同社総利益のうちで大きな割合を占める。見方によっては、プリンタの付属品は、プリンタ機器そのものよりも重要といえる。「収益はここからうまれる。インクと用紙だ」と調査会社のInfoTrends/Cap VenturesのアナリストEd Leeは述べる。
HPは27日、一斉に発表した広範な家電製品の一部としてViveraインクを発表している。Viveraインクは、アップグレードしたカートリッジや、写真印刷専用に設計されたプリンタを含む最新のインクジェットプリンタ製品などとともに紹介された。InfoTrendsによると、米国における写真印刷専用プリンタの出荷台数は昨年の600万台から、今年は約750万台に増加する見込みという。
HPによると、「Viveraには『生命、生き生きとしていること、喝采、長寿』の意味が込められている」という。
つまり、HPの最新のインクを使うと、「何世代にもわたって」色落ちを防ぐ高品質な写真をプリントできると同社は述べる。HPによると、Viveraインクを使った最新カートリッジの価格は、「HP 94 Black」(11ml)の19.99ドルから「HP 97 Tri-color」(14ml)の34.99ドルの範囲になる見込みだという。
市場には、もっと安いインクも出回っている。たとえば、オフィス用品を提供するStaplesでは、HPプリンタでも利用できる黒インク2本(合計84ml)を45.04ドルで販売している。これは、1mlあたりで比較するとHP製インクの3分の1以下の価格である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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