IBMは、厳しい状況下でバックエンド機器の管理能力を改善する、WebSphereサーバソフトウェアのアドオンを開発した。
この新しいWebSphere Extended Deploymentは、企業顧客がハードウェアサーバやデータベース、アプリケーションサーバといったビジネスアプリケーションを支えるインフラを、より効率的に利用できるようにする。このソフトウェアは24日(米国時間)より、IBMの顧客約10社でベータテストされる予定だ。正式リリースは、今年第4四半期になる見込み。
WebSphere Extended Deploymentは、既に何千社もの顧客に使用されているIBMのアプリケーションサーバ処理ソフトウェアWebSphere Network Deploymentと連動する。IBMでは主に、複雑なコンピューティングシステムを使用し、システム停止時間を最小にしなければならないといった厳しい要件がある企業に、このソフトウェアをアピールしていきたい考えだ。
WebSphere Extended Deploymentでは、顧客がWebSphereアプリケーション専用のサーバを複数プールし、需要の変化に応じてコンピュータの処理能力を割り当てられる。たとえば企業は各四半期末に、需要の高まる会計アプリケーション向けにサーバやデータベースを追加できるようになる。WebSphereは新ソフトウェアの設定やインストールを自動で行い、管理者に警告を送信する機能をもつ。管理者は警告を受けて、マニュアルでマシンを追加することができる。
「このソフトウェアは、すでに購入したマシンが最大限に活用できるよう設定されることを保証するものだ」とIBMのWebSphereインフラ担当ディレクターBob Sutorは述べている。
サーバの追加や、特定のタスク専用の「パーティション」作成を自動で行う機能は、企業がパフォーマンスを向上させ、アプリケーションがオフラインになるような障害を減らす上でも役立つだろうとSutorは言う。新ソフトウェアには、データセンター内のサーバ群をよりよく可視化し、さまざまなマシン間の負荷をバランスよくする管理コンソールが含まれている。
管理機能の改善は、アプリケーションサーバなどのインフラソフトウェア開発において、重要な分野の1つとなっている。
WebSphere Extended Deploymentは、Tivoli Intelligent Orchestratorとも連動し、外部にあるWebSphereアプリケーションのサーバプールからデータセンターのリソースを自動供給する。IBMが今年第4四半期にWebSphere Extended Deploymentをリリースする際には、今後の開発計画を発表するほか、このソフトウェアの効果的な利用方法の提案も行なうと、Sutorは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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