無線ネットワークのベンチャー企業、Airgo Networksは、次世代WiFi機器で新規顧客やパートナー企業のサポートを取り付けた。
カリフォルニア州パロアルトに本社を構えるAirgoは米国時間14日、Sohoware、Planexの2つの販売パートナーおよび、Askeyと太陽誘電という2社の製造パートナーと契約を交わしたと発表する予定。Sohowareは、AirgoのTrue MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術をベースとした大企業向け無線ネットワーク機器を提供する。Airgoのチップを用いた製品は、7月に市場に登場する見込みだ。
Airgoによると、同社のMIMO技術は最大108Mbpsの伝送速度を実現し、また競合製品よりも電波の到達範囲が広いという。現行の802.11gベースのネットワークは、転送速度の理論値が54Mbpsだが、この平均値は環境に依存し、数百フィート離れたところでは約半分に下がる。
「高速・広範囲となったことから、同じエリアをカバーするのに、現在よりも少ないアクセスポイントの数で済む」とAirgoのCEO、Greg Raleighは述べている。
ネットワークの速度が速くなり、範囲も広がったことから、VoIPや動画ストリーミングのような新しい無線サービスの登場も早まりそうだ。
調査会社Farpoint Groupのアナリスト、Craig Mathiasによると、Airgoの技術では、単一ネットワーク上で複数の信号が行き来することも可能という。
単一の無線チャンネルには1つ以上の信号が使われており、異なる信号は異なるデータを運ぶため、より多くの情報が通信できるとArigoのRaleighは述べている。企業にとって、これは設定する機器の数が減ることを意味する。
Airgoのチップは現行の802.11標準と互換性がある。108Mbpsの速度に到達するには、Airgo製チップをベースとしたクライアント側のカードと、同じくAirgoのプロセッサを利用したアクセスポイントを同時に利用する必要がある。
MIMO技術は、802.11nと呼ばれる次の802.11標準の最有力候補だ。しかし、802.11n標準の完成も802.11nベースの製品も、登場するのは早くて今年末まで待たなければならない。
SohowareやPlanexから提供される同仕様のドラフト前バージョンを用いた製品は、今年後半に出荷される予定だ。Planexは中小規模の企業をターゲットにした製品を開発している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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