Advanced Micro Devices(AMD)は、ゲーマーや熱烈なデスクトップファンをターゲットにした、同社最速のAthlon FXプロセッサを発表した。
AMDのAthlon 64チップのプレミアムバージョンであるAthlon 64 FX-53は、現地時間18日にドイツのハノーバーで開催中のCeBITで開かれた記者会見の席で初めて公開された。AMDは予想通り、チップの処理性能を向上させるためにクロックスピードを200MHz引き上げた2.4GHzのFX-53というモデルを発表した。
一般PC向けにAthlon 64 3200+や3400+を販売しているAMDは、FXチップに関する同社の目標について、PCが一層リアルなグラフィックを表示できるように同製品で最高のパフォーマンスを提供することだと述べた。FXファミリーで最初にリリースされたプロセッサは、2.2GHzのAthlon FX-51だった。
「AMDは、熱烈なPCユーザーがとびきりの処理性能を求めていると理解している。彼らは、現実とほとんど見分けがつかないリアルなグラフィックを要求しており、AMDはこのようなユーザーの要望に応え、映画並みの画質をもつコンピュータグラフィックの実現に向けて、これからも限界に挑戦していく。ユーザーはAMD Athlon 64 FX-53の出来映えに満足するだろう」と、同社マイクロプロセッサ事業部ジェネラルマネージャーのMarty Seyerは声明のなかで述べている。
より良いパフォーマンスを手に入れるには代償が伴う。同チップの価格は、1000個出荷時で733ドルとなっており、Athlon 64 3400+に比べ、300ドル以上も高い。また、AMDによると、最初の出荷数には限りがあるという。しかし、Alienware、Boxx Technologies、Falcon Northwest、Monarch Computer SystemsやVoodooPCをはじめとするPCゲーム機メーカーが米国で販売するデスクトップ機に同チップを搭載する予定だと、AMDは述べている。
このチップをレビューを行った業界関係者によると、FX-53搭載のデスクトップ機を買う余裕のあるユーザーは、重要なゲーム関連の指標を含む、多くのベンチマークでよりよい結果を叩き出すこのチップに納得がいくだろうと述べている。
他のAthlon 64チップ同様、FX-53も32ビットと64ビットの両方のソフトウェアを実行できる。
そんなAthlon FX-53は、しかし安閑としてはいられない。Intelのゲーム指向のプロセッサ「Pentium 4 Extreme Edition」は、年明けにクロック速度が引き上げられ、3.4GHzバージョンが追加された。また同チップは、Alienwareコンピュータにも搭載されており、Dellのような有力PCメーカーも自社のPCにこれを採用している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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