Sun Microsystemsは来月、前評判が非常に高い同社のJava開発ツール「Java Studio Creator」について、広範な試用プログラムの開始を計画している。
Sun Microsystemsは18日(米国時間)、Java Studio Creatorの早期の試用を希望していた企業86社に対する、同ツールの2番目となる技術プレビュー版のリリースを発表する予定。同社関係者によると、3月にテストを拡大してベータ版を出せれば、夏に予定されるJavaOneカンファレンスまでにCreatorを完成できるという。
Sunはプログラマを説得し、Javaを使ったウェブアプリケーションの開発用ツールとしてJava Studio Creatorを愛用してもらいたいと考えている。今回Sunが全く新しいJava開発ツール製品の開発に踏み切った理由は、使いやすいJava開発ツールに対する顧客の需要が高かったためという。とりわけSunは、MicrosoftのVisual Basicによって普及したドラッグ・アンド・ドロップ方式のプログラミングに慣れている開発者をターゲットにしている。
Java Studio Creatorは、比較的簡単なプログラムの構築用に設計されており、中小企業や大企業の各部門での使用を想定している。またSunは、Sun Java Studioと呼ばれる別の製品ラインも引き続き提供していくが、こちらはサーバ中心のJ2EE(Java 2 Enterprise Edition)標準を使った、より複雑なアプリケーション開発に向けたものとなる。
Sunの企業開発ツール担当グループマーケティングマネージャーJim Inscoreによると、今回発表されるJava Studio Creatorのアップデート版技術プレビューでは、背後にあるJavaコードの複雑な詳細を隠すための各種機能が導入されるという。同ツールには、Sunの無料JavaアプリケーションサーバソフトSun Java System Application Server Platform Editionがバンドルされる。
Inscoreによると、Java Studio Creatorのベータ版では、サーバデータベースを利用するウェブアプリケーションの構築を単純化するJava Server Faces標準をサポートするという。
Sunが発表を予定している18日には、同じくJava開発ツールを手掛けるIBMも、開発者によるソフト製品の評価を容易にするためのプログラムの発表を予定している。このプログラムにより、同社の開発ツール統合戦略IBM Software Development Platformはさらに強化されることになるだろう。
IBMは、様々なタイプのプログラマ向けに開発された、評価ソフトと関連ドキュメントで構成されるバンドル製品、PowerPackを8種類発表する。開発者は、IBMのRational、WebSphere、ウェブ文書管理ソフトのDomino、さらにTivoliセキュリティソフトの評価版を入手できる。
開発者はまた、チュートリアルや他の技術文書も利用できる。このPowerPacksを利用することにより、より円滑なチームプログラミングやコラボレーション(共同開発)が可能になる。IBMは、アナリスト、ソフト設計者、技術管理者、テスター、プロジェクトマネージャー向けの評価プログラムを開発した。
同社は昨年末に、オープンソースのEclipseを基盤として、その上に自社のすべての開発ツールを構築する、複数年にわたる取り組みを発表した。これが実現されれば、開発者は同じプログラム用アプリケーション内で、さまざまな製品を組み合わせて利用できるようになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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