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「黒字体質が定着した」--スカパー!、HDD録画機能付STBを投入へ

永井美智子(CNET Japan編集部)2004年01月29日 18時14分
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 スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー!)は1月29日、社長定例会見を開催し、2003年4月〜12月までの業績と今後の事業展開について説明した。会場では、パーソナルビデオレコーダー(PVR)と呼ばれるHDDレコーダー機能のついたセットトップボックス(STB)を投入する予定であることが明らかにされた。

 スカパー!の2003年4月〜12月の連結決算は、営業収益が前年同期比16億9000万円増の539億8800万円、営業利益が同232億6900万円増の34億1900万円、経常利益が同243億3300万円増の39億5600万円、当期純利益が239億5800万円増の36億3100万円となり、増収増益になった。損益分岐点とされていた累計個人契約件数の300万件を4月に突破したことが業績に寄与している。「設立7年目でようやく黒字体質が定着した」(スカイパーフェクト・コミュニケーションズ代表取締役社長の重村一氏)

スカイパーフェクト・コミュニケーションズ代表取締役社長の重村一氏

 スカパー!では2003年度の連結通期決算見通しの修正も行った。新規個人契約件数の伸び悩みが見られることから、累計登録件数を10月時点で予想していた364万9000件から361万4000件に下方修正する。同時に連結営業収益も738億円から724億円へと修正する。

 一方損益面では、加入件数予測の下方修正により代理店手数料の減少が見込まれること、自主コンテンツ関連の費用や顧客管理コストの削減が予想されることから、経常利益は前回の32億円から46億円に、当期純利益は30億円を43億円に上方修正するとしている。

録画機能付きのSTBが2004年度後半に登場か

 今後の事業展開として、重村氏はPVR機能のついたSTBを投入していく考えを明らかにした。PVRはデジタルビデオレコーダーの一種で、放送中の番組であっても一時停止や巻き戻し、早送りなどが可能。米国ではTiVoとReplay TVの2機種が市場を争っている。スカパー!がどのような機能を盛り込むのかは明らかにされていないが、すでに国内外のメーカーと話し合いを進めているという。「来年度の後半には市場に投入したい」(重村氏)

 「技術的にはすでに可能だが、日本ではSTBの価格が安くなりすぎている。PVR機能を盛り込んで、端末が急に高くなったという印象を持たれると問題だ」と重村氏は話しており、価格面での調整が課題だとした。

「110度CSサービス」は名称変更へ

 スカパー!は中核事業のデジタル衛星放送「スカイパーフェクTV!」以外にも力を入れていく。まず2003年12月にプラット・ワンを吸収合併したCSデジタル放送事業については、販売・告知活動を強化する。「プラット・ワンの合併により、110度CSサービス普及に向けた新たな体制づくりが可能になった」(重村氏)。具体的には3月1日の合併後に「110度CSサービス」という名称を変更するほか、BSデジタル放送上でCSデジタル放送に関する広告を積極的に行う。これにより、BSデジタルへの移行ユーザーやテレビの買い換えによって地上波デジタルが視聴可能となったユーザーに対し、CS放送への加入を訴えていく。

 衛星放送の受信が難しいマンションを対象に、光ファイバーを利用して映像配信を行う同社子会社のオプティキャストは、2004年2月からサービスを開始することが明らかにされた。まずはNTT東日本の回線を利用して、東京都中央区、港区、渋谷区、新宿区の一部でサービスを行う。2003年度中に有線ブロードネットワークスの回線を利用したサービスを首都圏の一部で開始するほか、2004年度にはNTT西日本の地域でもサービスを開始する予定としている。

 また、2004年2月中旬からは、NTT西日本と協力してIPv6による映像配信実験を行う。これについては「技術的な問題がないか、ビジネス性があるのか、顧客の反応はどうかという点を検証するために行う」(重村氏)と説明。事業化については実験の結果を見てから判断したいとした。

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