デジタルフォレスト、企業の業務分析を行えるメール解析ツール

 デジタルフォレスト(猪塚武社長)は1月28日、すべての電子メールを保存し、多角的な分析を行えるメール解析ツール「Visionalistメール解析」を2月上旬に発売すると発表した。

 新製品は、企業を流れる電子メールすべてを保存し、保存した電子メールを分析することで、従業員の勤務状況や、業務の問題、取引先との関係を可視化するソフト。

 猪塚社長は、「米国ではメールの保存が義務付けられた業界もあり、今後日本でも5年程度のメール保存が重要になってくるだろう。また、業務が電子化されるなか、実際の業務が見えなくなるというデメリットも生じている。当社は、ウェブ解析技術の実績をもとに、メールを解析することで、業務上における有利な判断を提案していきたい」と開発の背景を説明した。

 具体的なメール解析方法は、外部のメールサーバとの間でやり取りされるSMTPプロトコルをパケットキャプチャし、「IBM RedBrick Warehouse」に格納、多次元分析を行う。同時にすべてのメール本文をファイルとして取得し、データベースとリンクする。

 新製品の主な特徴は、

  1. パケットキャプチャリング方式のため、プラグアンドプレイでデータ取得が可能
  2. 高速なデータ分析
  3. 機能ごとのアクセスコントロールなど、企業文化に応じた強固なセキュリティ
  4. 部門や社員マスタの取り込み、メールマガジンなどの情報入力による分析向上

 ――など。

 実際の業務分析としては、

  1. メール量による勤務時間、休日勤務の可視化
  2. あるキーワードによるメール抽出による問題の発見
  3. メールのドメインを指定することで、取引先とやりとりする社員名や頻度を表示
  4. 部門間情報の流れを可視化
  5. 社内メールスパム対策
  6. トラブルやエラーメールの量的把握

 ――などが可能となる。

 「これによって、企業だけでなく、コンタクトセンターなどのエスカレーション対応などにも応用することができる。さらに、メールの内容を見られたくないといったニーズに細かく対応するため、権限によるアクセス制限や、メール本文を□に変換して非表示にするなどの配慮を行った」(猪塚社長)と述べた。

 価格は、「Visionalistメール解析1サーバー対応版」が290万円。「1サーバー+外付ストレージ対応版」が590万円。対応OSはRedHat Linuxで、その他のLinuxディストリビューションにも個別対応する。

 同社では、当初、従業員50人から2500人の企業を対象に、初年度20企業、6000万円の売り上げを目指す。今後は、メール圧縮保存などの改良を行い、2500人以上の企業にも販売展開していく予定。

デジタルフォレスト

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