東芝は11日(米国時間)、1.8インチハードディスクドライブの生産量を倍増し、2004年3月までに月産60万台に引き上げると発表した。
同社はまた、米Apple Computerの人気の音楽プレーヤーiPodなどの商品向けに、これまでに300万個の1.8インチドライブを生産したと語った。
「今回の生産台数の引き上げは、このドライブのサイズ、重量、省電力性、そして総合的な性能面での大きな優位性とあいまって、モバイルデジタル製品市場での東芝1.8インチHDD(ハードディスクドライブ)の成功を今後も確実なものにする」と、同社Storage Device Divisionのハードドライブ部門でマネージャーを務めるAmy Dalphyは、声明の中で述べている。
今回の東芝による発表は、家電製品での小型ハードディスクの人気の伸びを改めて示すもの。標準的なデスクトップコンピュータが搭載する3.5インチよりも小さいこれらのドライブは、デジタルカメラや携帯用小型GPS端末、デジタル音楽プレイヤーなどの商品に使われている。
米Dellも先頃、日立グローバルストレージテクノロジーズ製の1.8インチハードドライブを搭載したMP3プレイヤーを発売している。
調査会社の米IDCは、携帯用MP3プレイヤーに搭載されたハードドライブの数は今年中に180万台に達し、昨年の90万台から倍増、さらに2004年には240万台にまで増加すると予測している。東芝の試算でも、1.8インチHDD市場は拡大し、2010年には7000万台規模の市場になるという。
ハードディスクを搭載した家電製品の成長は、ハードディスク業界の見通しが明るい理由のひとつだ。
東芝では1.8インチハードディスクの大量生産を、2000年に始めており、これと同時に容量2GBで取り外し可能な1.8インチHDDの生産も開始していた。以来、同社はさらに容量の大きい1.8インチドライブを開発しており、なかには5GBから40GBまでの大容量を持つ埋め込み型のハードディスクなどもある。
東芝の話では、これらのハードディスクは携帯用コンピュータ、MP3プレイヤーや、自動車のジュークボックスシステムなどに使われているという。
なお同社では、社内生産と松下寿電子工業への委託生産で、増加分の生産をまかなうとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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