消費者向けの家電市場への参入を目指している米Dellは、米国時間27日に、ハードディスクを搭載したMP3プレーヤーを発表。同時に、音楽ダウンロードサービスの米Musicmatchとの提携についても詳細を明らかにした。
同社によると、「Dell DJ」とも呼ばれるこのDell Digital Jukeboxミュージックプレーヤーと、それに付属するソフトウェアは、28日からDellのオンライン音楽ストアで発売されるという。15Gバイトもしくは20Gバイトの容量を持つこのデバイスは、最大16時間の連続再生が可能だと、Dellでは説明している。
いっぽう「Dell Jukebox software powered by Musicmatch」というソフトウェアのほうは、コンピュータとDell DJプレーヤーとの間に介在するグラフィカルインタフェースのほか、1曲99セントで楽曲を販売するMusicmatch Downloadsへのアクセス機能も提供する。
価格については、15GBのハードディスクを搭載したモデルが249ドル、20GBモデルが329ドルとなっている。
この製品は、多数のライバルがひしめく市場へ参入しようとしている。消費者にとって、ポータブルなデジタル音楽プレーヤーには幅広い選択肢があり、半導体にデータを保存するフラッシュメモリを使ったものをはじめ、いくつかのデータストレージ技術を利用したものがある。27日には、フラッシュメモリを製造する米Lexar Mediaからも、JumpDrive MusicというMP3プレーヤが発表された。
いっぽう、米Apple Computerではさまざまな企業と提携し、自社のiPodに対応した外部接続アクセサリを増やすことに力を入れている。iPodには40GBのハードディスクを搭載し、1万曲を保存できる機種もある。
自社の音楽プレーヤーを発表するなかで、DellはAppleに向けたと思われる当てこすりを口にした。同社ゼネラルマネジャー兼米国コンシューマー事業部担当シニアバイスプレジデントのJohn Hamlinは、「1台の小型デバイスに数千曲も詰め込んで持ち歩けるというのは気が利いたアイデアだが、数時間おきに充電が必要ではしょうがない」と語った。
なお、iPodはフル充電時で8時間の再生が可能と、Appleのウェブサイトには書かれている。
DellのMP3プレーヤーは、ポータブル音楽プレーヤや家電市場全般でディスクドライブの役割が拡大しつつあることも示している。Dell DJの1.8インチドライブはHitachi Global Storage Technologiesが供給しており、Hitachiにとっては大口の顧客獲得となった。Hitachiはこの1.8インチドライブを今年初めに発表し、7月に顧客向けに出荷を開始している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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